嫉妬 fj ページ25
｢Aちゃん、ただいまー！帰ったよー！｣
酒の匂いを引き連れて、べろんべろんに酔ったフジが、上機嫌な様子で帰ってきた。
今日は、彼がベースを務める、ゲーム実況者わくわくバンドというバンドのライブで、私も見に行った。
フジが打ち上げに行くというので、一足先に帰宅し、この時間まで起きて待っていたというわけだ。
｢…おかえり｣
決して機嫌がいいとは言えない私は、少し遅れて小さな声で返しておく。
｢どうしたのー？｣
きっと、そんな私の態度に対する疑問だろう。
けれど、こんな恥ずかしい事、まして本人には言いたくもない。
女性ファンに囲まれるフジを見て、嫉妬していたなんて。
｢何でもないけど。
ほら、もうお風呂入りなよ｣
悪いままの私の態度か。
はたまた理由を隠そうとする事が気に入らなかったのか。
｢…嫌だ｣
フジは私が思ってもみなかった返答をした。
｢何言ってるの────
ちょっ！？｣
呆れて溜め息を零す私に、突然勢いよく抱きつくフジ。
普段からデレデレではあったが、これは相当酔っている。
｢俺がなにかしたなら言ってよ…
許してくれるまで謝るし、直すから…｣
そうは言われても、今回の件に関してフジは悪くない。
勝手に私が嫉妬しただけなのだから。
｢フジ…、女の子のファンにデレデレだったじゃん｣
しかし、子供みたいなことで嫉妬してしまう私は、行き場のない感情をフジにぶつけるしかなかった。
｢そんな、デレデレなんてしてないよー！｣
知ってる。
フジはファンの子一人一人に、丁寧に対応していただけ。
｢でも、鼻の下伸ばしてた｣
｢マスクしてたから鼻の下見えないべ！？｣
俯く私に、焦ったように弁解するフジ。
何だか、少しだけそれが可愛く思えた。
そんな私の体を、不意に引き離したフジ。
怒らせてしまったのかと不安に思い顔を上げると、フジは優しく笑っていた。
｢Aちゃん、嫉妬してるべ？｣
くすくすと笑いながら私の顔を覗き込んだ。
何だかフジは何時も一枚上手で、私はその優しい笑顔には勝てず、俯いたまま｢…してる｣とだけ答えた。
｢あー、もう。なんまら可愛い｣
そう言うと、フジは私に触れるだけのキスをした。
そして、もう一度ぎゅう、と私を抱きしめた。
｢俺が愛しているのは、Aちゃんだけだべや｣
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あるばか(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます！！コメント貰って、にやにや止まりません((( 神様だなんてそんな、滅相もないです！！頑張ります！これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2017年5月28日 16時) (
レス) id: 388bcc62ae (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - いつもと違う感じのお話を書いていてもものすごく面白いお話を書いてくださるあるばかさん！！いつも読ませていただいいています！！！！これからも頑張ってください！！！！あるばかさん、神様です！！！！ (2017年5月28日 16時) (レス) id: d1dc2771a6 (このIDを非表示/違反報告)
あるばか(プロフ) - 奈菜氏(ナナシ)さん» ありがとうございます！頑張ります！リク喜んでー！(°ω° )/書かさせていただきます( 'ω')b (2017年2月19日 13時) (レス) id: 388bcc62ae (このIDを非表示/違反報告)
奈菜氏(ナナシ) - とってもおもしろいです！更新頑張ってください！リクエストいいですか？キヨさんの嫉妬みたいです！ (2017年2月19日 12時) (レス) id: f86cca3e36 (このIDを非表示/違反報告)
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