Urban Legends (ページ2)

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序章ページ2

僕の人生は最悪だった。親も金もなかったから。重ねて言えば運もなかった気がする。だって今日ついにリストラされちゃったし。

　そもそもあそこはブラック企業だった。上司はパワハラばっかするし。まあ、高校すらろくに出てない子供が就職できたんだから、仕方ないかもしれない。だからといって長時間労働の免罪符にはならないけど。

　そんなわけで僕は無職になりました。これからどうしよう。これから暮らすお金もないし、退職金すらくれなかったし。僕の人生ずっとこんなんなのかな？いっそ来世に期待したほうが……？

「どうしましたか？」

「ぎゃー！？」

「あっ、ごめんなさい」

　急に後ろから声をかけられた。びっくりして振り返ると、いつの間にか男性が立っていた。

「驚かせてしまってすみません。物騒なことをおっしゃっていたので、気になって」

　どうやら、僕は考えたことをそのまま言っていたらしい。年上らしい男性はとても優しくてご飯を奢ってくれ、食べ終わる頃にはタメ口で話してくれるようになった。そんな彼にほだされた僕は帰り道で今までのことを話した。その人は真剣に聞いてくれて嬉しくなった。

　聞き終わると男性は少し考え、立ち止まった。僕もつられて立ち止まる。すると彼は周囲を見回してから一言。

「そういえば、自己紹介がまだだったね。俺は目黒蓮。

貴方の願い、叶えてあげましょうか？」