six years ago -4 ページ26
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「ただいまー」
「あ、Aおかえり」
フロントからお母さんが顔を出す。
手には予約表が挟まったバインダーがある。
「さっき潤くんから連絡があったわよ。二十五日に泊まりたいって」
「あ、本当に電話くれたんだ。そうそう、おいでよって言ったの」
「うちに泊まればって言ったんだけど、ペンションの部屋でいいって言うからそうしたわよ」
去年は貸し切りの上満室だったんだけど今年は藤堂さんが二十三日から二十六日まで東京に戻るらしいからその期間一部屋空くことになった。
潤くんならその間に泊まっても大丈夫だろう。
「うん、潤くんそこらへんは律儀な人だから。これ置いてきたらコーヒー淹れるね」
脱いだコートとマフラーを手に引っかけて私は足早に自宅の方へ戻る。
途中で厨房を覗いたらお父さんと翔くんが夕飯についての話をしているみたいだった。
「あ、Aおかえり」
「ただいま翔くん。今日は早いね」
「おかえりA。二宮さんは食べられないものもあるからな、早めに呼んだんだ」
「呼ばれた」
お父さんの言葉にひょいと翔くんが肩をすくめた。
「そういえば去年も早くから準備してたね」
「そういうことだ」
「……そうだA、期末は？俺が教えてやった数学は解けたんだよな」
頷くお父さんはまた紙に目を落としてしまったけどその横から翔くんが意地の悪い笑顔を浮かべながら私に問いかけた。
とっさに、提出したテストの解答用紙を思い浮かべる。
「あー、うん、たぶん。たぶん解けた」
「……あんなに付き合ってやったのに」
「しょうがないじゃん文系だもん！」
「あ、おい待てA！」
翔くんに怒られる前に厨房を通り過ぎる。
お仕事中の翔くんはさすがに追ってくることはなかった。
櫻井翔くん、彼はうちでコック見習いとしてバイトをしている私と同級生の男の子だ。
同じ市内だけど違う私立高校に通っていて頭がとてもいい。
今年の二月頃にうちにやってきてから約十か月。
これから訪れる一行様とは初対面だ。
忙しい彼の時間を縫ってこないだ数学の試験勉強を泣きついたんだけど、丁寧に教えてくれてその時の問題は解けるようになったもののまぁ今日の期末試験は及第点と言ったところだ。
たぶん。
赤点じゃなければとりあえずなんでもいい。
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iCHiKA(プロフ) - ともさん» ですよね〜。姿がわからないからこそ、みたいなところもありますので想像しながらモヤモヤしていただけたらと思います、笑 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 相葉ちゃんの奥さん…めちゃくちゃ気になる(￣▽￣;) (2021年2月22日 22時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - ともさん» ともさんいつもありがとうございます！ですよねー、私もそう思ってます。いずれ変化もやってくるので、そのときをぜひのんびりお待ちくださいませ。 (2021年2月15日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - あぁーもぉー相葉ちゃんを悲しませる様な彼女とは別れちゃえば良いのに！にのちゃんの言うように…相葉ちゃん振り回され過ぎ… (2021年2月13日 8時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年12月25日 12時
