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27話 ページ28










でも、彼はどうなんだろう…。



私は彼が愛おしいと感じてしまうほどに惚れてしまったのだが。
彼は私と同じ感情を抱いているのだろう。わからない。



条例のお陰で彼と結婚するということは決定事項になってしまったのが、彼はほんとに私と結婚したいのだろうか。
もし、互いのどちらかが愛情を抱いてなかったら…。
縛り付けるのはどうなのだろう。






考えれば考えるほど泥沼にハマるように負の状況しか頭に流れてこない。
松田くんは私と結婚しても後悔しないのか。



無意識にスカートを握っていた手に力が入る。






彼の気持ちが知りたい。

私のこの気持ちに気付いてから暴走したように彼が脳を埋めつくす。
焦ったように彼に聞きたくなる。




欲しい答えなんて答えるのかわからない。

本心を聞きたい。
だけど、拒絶されたくない。



矛盾した思いがぶつかり合う。









″貴方は私のこと好き?″



なんて脆くて壊れそうな言葉。








喉から吐き出そうと決心する前に、「着いたぞ。」と彼の声が響く。

松「おい、手真っ白だぞ。」

スカートの裾を握っていた手に触れようと手を伸ばされる。大きな暖かい手を受け入れようとはしなかった。


今触れられたら愛しいという想いが溢れそうで。
手の甲で軽く払って、『ありがとう。』と言い、彼の顔を見ようともせずにドアを自分で開ける。



コツコツとアスファルトを叩く音が鳴る。




車の中で苦い顔をしている彼のことなんて気付きもしなかった。






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來夢(プロフ) - ソラさん» ソラさんコメントありがとうございます。最後まで読んでいただき嬉しいです!ありがとうございます! (2020年6月9日 23時) (レス) id: ea1fcd9833 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 面白かったです!一気によんじゃいました! (2020年6月9日 23時) (レス) id: c9fab5ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
來夢(プロフ) - 傘野さん» そうですね、ドラマの内容を知っている方からすると不快に感じますよね…。申し訳ございません。作品の説明文に追加しておきます。ご指摘ありがとうございます。 (2020年6月9日 17時) (レス) id: ea1fcd9833 (このIDを非表示/違反報告)
傘野(プロフ) - 一般人の私が言っているだけなので無視していただいても構いません。失礼いたします... (2020年6月9日 17時) (レス) id: 4ef6052052 (このIDを非表示/違反報告)
傘野(プロフ) - そうなんですね、でしたらその事を何処かに少し書いておいた方がいいと思います。タイトルには著作権はないですが中身は少し似ているので、ドラマを少し知っている人がいたら私のように不審がられると思うので... (2020年6月9日 17時) (レス) id: 4ef6052052 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:來夢 | 作成日時:2020年5月21日 10時

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