仰げば響く。[NARUTO×鬼滅の刃]

火の意志はここにあり ページ12

思えば、今や私の習慣となったこの手紙も、くだらないことばっかり書いてたな。



シャンプーはどっちがいいとか、観察日記みたいなのとか。






本当にくだらない。






まるで友達に宛ててる見たいに。







私は書きかけの手紙をビリッと破く。





違う、私が書きたいのは。


いや、伝えないといけないのは。








私は火影様からもらった最後の手紙を見る。



さっき同じ、変わらないはずの文面に、

さっきとは全く違う意味を感じた。







言うことなし。



お前は木ノ葉の家族。仲間。


それを忘れるな。







そう言われているような気がした。




私はブワッと目尻が熱くなるのを感じる。







それに気づかないフリをして、私は新しい紙を取り出した。



そのまま私は筆をとる。






ーーーーーー
ハクside






ハク「！ーーA。」




僕とザブザさんが帰っている時に現れたA。







『あ、二人とも。


やっぱ、もう終わっちゃったよね、葬儀。



いかにもっていう情景描写の雨も止んでるし。』







気づいてみれば、雨は止んでいました。


思っているより僕はヤバいみたいです。






ザブザ「お前、、、、遅せーよ。」





ザブザさんは何かを言いかけてそれをぐっと止めて言った。




大方、


心配させた癖に何そんなにケロッとしてんだよ。


とでも言おうとしたんでしょう。







僕も正直思いましたし。





ただ、今のAの顔を見て怒る気も失せたんでしょうね。



Aの顔は前とは別人のような顔ですから。






あ、顔立ちが変わったとかじゃ無いですよ。






強いと言われれば強い顔。


やつれていると言えばやつれている顔。


泣きそうと言われると泣きそうな顔。






色々な思いがごちゃごちゃになったその顔は、僕の押し留めていた感情を引っ張り出すには充分だった。




僕の目尻が熱くなる。







『私、今から手紙届けてくる。


二人は？』





手紙。



Aが毎週火影様に宛てて書いている、失礼極まりない内容のもの。






明らかに届かないだろうその紙切れに、僕は視線を逸らす。


ザブザさんも僕と同じようで、視線が変に泳いでいる。



あの顔は「泣いてまうやろ」の顔だ。






『届かないだろうね。


でも、それでも渡すの。






だって、家族だもん。』









そう言って困ったように笑うAの顔は妙に見ていて落ち着いた。

葬式に出席した子供の中には何故かテンションが高いヤツがいる→←手紙だと話の内容がコロコロ変わりがち

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