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煉獄さんが蝶屋敷を訪れてから数日が経った。
「すみちゃん、包帯が足りない。私の部屋にまだ多少在庫があったはずだから全部持ってきて。あと鎮静剤も。
アオイちゃん止血と消毒終わった?」
「そちらの方は終わりました。あちらの方はしのぶ様が見ています。」
今、蝶屋敷は数人の怪我人が運び込まれ、バタバタとしていた。
「了解。じゃあこの人後お願い。すみちゃんに包帯頼んだから、来たら残り巻いといて。」
アオイちゃん達に指示を出しながら、次の人のところへ向かう。
運び込まれはのは全員で4人。見た目は酷いが、失血量はそこまででは無いようなので、縫合してしまえばとりあえずは大丈夫だろう。
「しのぶ、その人の処置が終わったら包帯巻くのはきよちゃんに任せてこっち手伝って。」
「ええ、分かりました。」
包帯の量がギリギリだな。
もう、明日届く予定だったのに。
「タイミングの悪さよ。」
そんな事を呟きつつ、素早く丁寧に傷を縫合する。
「相変わらず、手先が器用ですねぇ。」
「一応これが取り柄なんでね。」
しのぶも加わり、2人で一気に治療していく。
その甲斐あってか、昼頃には全員の隊士の処置が完了していた。
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「いやぁ、危なかったね包帯。もう1人居たら足りなかったよ。
明日には届くけど、包帯だけは他の在庫確認する前に頼んどいて正解だったね。」
「えぇ。全ての在庫確認が終わったのは昨日ですからね。間に合わないところでした。」
縁側でアオイちゃんに作って貰ったおにぎりを食べながらそう言えば、隣でこれまたおにぎりを食べながら、しのぶもその言葉に同意する。
「そう言えば、はいこれ。」
「?なんです?」
「補充品リスト。お館様に渡しといてよ。直ぐに在庫が必要なのはこの前包帯頼む時一緒に頼んだから、忙しくない時でいいよ。」
「それくらい自分でやったらどうなんです?」
「いいじゃない〜、鴉いるんだから。」
「····はぁ、仕方無いですね。後でやっておきましょう。」
「ありがとう!あ、じゃあお礼に、後で私のとっておきの医療器具コレクションを」
「では、おにぎりも食べ終わりましたし、私は任務があるのでお先に失礼しますね。」
あ、逃げられた。
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作者名:しゃも | 作成日時:2019年9月16日 10時