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耳飾りの子は頭部からの出血が確認できたが、既に血が乾いており、数日は経っていそうだった。



「では先ず、怪我人の手当を。」



はいはい出番ですね。



「怪我した方はこちらへ。手当しますので。」



そう言うと、先ず頭を怪我している耳飾りの男の子を見る。


うーん、若干腫れてるけど····。


「ねぇ、ここ、どこかにぶつかったりして出来た怪我?」


「あ、はい!鬼と戦った時に投げ飛ばされて····。」



じゃあ腫れてるのはその為か。



こびり付いた血を、水で濡らした清潔な布でできるだけ落とし、薬を塗って包帯を巻く。


その間に他に痛い所がないかなど、詳しく診察していく。




「はい。完了。次。」

「ありがとうございます!」



うん、この子はいい子だろうな。



次は金髪の頭の男の子。



目立った怪我はなく、かすり傷が所々ある程度。



でも一つ気になるのが····。


「····ねぇ、そのほっぺたって····鬼に張り手でもされたの?」


「えっ····?」



話を聞くとどうやら違うらしい。


よくよく考えれば鬼に張り手なんてされたら顔潰れるか。





怪我人の治療が終わったところで、御子息方が説明を始める。



だがその数分後。


医療用品を片づけていると聞こえた鈍い音。


振り向けば、御息女が髪の毛を掴まれている状態。



「いや、は····?」



一瞬理解出来なかった。


いや、だってアンタ、その方がどなたか知ってらっしゃって····?



すぐに駆け寄って殴られた箇所を見る。


口の端が切れ、出血しているが、ちゃんと手加減はしたようで、若干赤くなっている程度だった。



「大丈夫ですか···?」


御息女を手当していると今度は後ろから何かが軋む音。


振り向けば今度はあの目つきの悪い子が腕を抑えてる状態。



え、何なの今日。厄日?厄日なの?



この耳飾りの子が折ったのか?




可愛い顔してやばいな。



こいつもしのぶみたいなタイプか。






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作者名:しゃも | 作成日時:2019年9月16日 10時

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