10話 ページ10
「ご、ごめんちょっと電話してくるから、皆んなには先に行ってていいよって言って欲しい」
そう言ってまどかさんって呼ぶななちゃんを置いてトイレから駆け出した
「おぅ、戻ってき、あ！？おい！！」
「え？」
みんなの横も何も言わずに走りほずみん達なんてお構いなしにショッピングモールの外に出る
少し震えてる手を押さえてスマホをタップする
「もしもし」
「もしもし久しぶり」
その声は正真正銘悠木の声で、手の震えが止まらない
「そんなビクビクしなくてもさ、いいんじゃないの？前は仲間だったわけだしさぁ」
「何を思って電話かけてきたの今更」
「冷たいねぇ」
悠木の声を聞くだけであの時の光景が浮かんできてイラつきと恐怖が蘇る
「ストライド、また始めたんだって？聞いたよ〜」
「なんで知ってんの」
そういうと鼻で笑ったような声が聞こえた
「そりゃ元ユースだったんだから、ストライドに復帰したら話題になるに決まってるよね」
「またやろうがやらないが私の勝手関係ない」
「うーん？でもさ？？始めたなら報告しないと莉子怒っちゃうよ？？」
あーーーー、、本当に、、なんなんだこいつら
「ま！ストライド方南で続けるんだったらいつか俺らと会うかもね」
なにかあるような含みがあるように話す悠木に少し疑問になるがどうせ会ったとしても、今は皆んなが…
「今の仲間にも裏切られちゃったりして？」
あのこと知ったら幻滅だろうなぁ〜！なんて電話越しで笑う声が聞こえて、拳に力が入る
「もういい？からかいはすんだ？じゃ」
そう強がって言って電話切れば一気に力が抜けてへたり込んでしまう
「裏切られる、、かそんなこと、、」
頭の中に嫌な想像やいろんなことが混ざってごちゃごちゃになって考え込んでしまう
「まどか？？」
その声が聞こえて私はぱっと上を向く
「ほずみん、、」
「よかった急に外行っちゃったから何かと思って、桜井さんからは電話かかってきてたとは聞いたんだけど、まどかの様子見たらちょっと心配で」
追いかけてきちゃったなんて言って笑うほずみんに私は癒されるのと同時に複雑な感情を抱いてしまう
「女の子達は？大丈夫なの置いてきて」
そう聞くとほずみんはきょとんとした
「え？ただのクラスメイトだよ？最近よく絡んできて向こうが求めてる回答じゃないとなかなか離してくれないんだもん」
苦笑いをしながらほずみんはまどかの方が僕は大事だよなんて言った
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作者名：Window | 作成日時：2024年2月20日 19時
