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……どうしよう。
両目を何かの布で塞がれ、両腕は身体の後ろできつく縄で縛られ、逃げられないようにか足も縄で縛られ、冷たいコンクリートの床に転がされた私は途方に暮れていた。
何も見えないから分からないけれど、この状態になってから結構な時間が経ってしまっていると思う。
俗に言う、“誘拐”をされました。
時間を少しだけさかのぼる。
少し休憩を挟んでから、ペアを変えてのビーチバレー第2回戦が始まったとき。
私は向かってきたボールを上手く返せず、岩陰に飛ばしてしまった。
あわててボールを追いかけると、後ろから若くんの「俺が取りに行きますよ！」と声が聞こえて、なんて大げさなんだと私は小さく笑った。
『大丈夫ー、すぐに取って戻るからー』
ボールはすぐに見つかった。
しかし、そこには本来いるべきではない男も数人いた。
プライベートビーチだから部外者は入れないと気が緩んでいた。
護衛さんも警戒していたはずなのに、きっと見落としていたのだろう。
一般人が跡部家の敷地に入れるわけがない、と。
男たちと視線が合う。
私の手から、ついさっき拾ったボールが力なく落ちた。
逃げようと方向転換をする判断が遅かった。
いや、向こうはきっと私を待ち構えていた。
逃げられるわけがなかった。
米俵でも担ぐかのように肩の上に抱えられる。
『だれかっ――』
「黙れ！」
口元を抑えられ、叫びは封じられる。
足をバタバタと暴れさせたけれど、男はびくともしなかった。
純粋な力では到底私に勝ち目はない。
「遅いですけど、ボールは――」
不自然に途切れた若くんの声。
同時に聞こえた、“何か”を殴るような音と、“誰か”の呻く声に血の気が引く。
若くんを巻き込みたくなかった。
若くんの無事を確かめる間もなく、男たちはどこかに向かって走り出す。
普段は入らない森の中を通って、男たちが侵入してきたことを知ってしまった。
ちゃんと確認してよ！ って。
男たちが目的地に着く前に、運良く護衛さんが追いついてくれないかな。
そう願ったけれど、現実は上手くいかない。
男とともにワゴン車に連れ込まれる。
そして目隠しをされ、両手足を縛られ、私はどこかに連れ去られた。
楽しいだけで終わるはずだったバカンスは、私のせいでビーチバレーをするだけで終わってしまった。
そして始まる誘拐劇。
本当に、どうしようか……
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かるぴん(プロフ) - 悠莉さん！お元気そうで良かったです！いえいえ謝ることは全くありません！！そしてしてまさかの更新！？すごくずこく嬉しいです。ありがとうごさいます！これからも楽しみにしています。無理ない範囲で頑張ってください！応援してます！ (2023年3月8日 3時) (
レス) @page33 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
悠莉(プロフ) - かるぴんさん» お久し振りです…！前回のコメントより更新できず、すみません…更新が止まっている間も何回もお読みいただきありがとうございます…！続きも楽しみにしていただき、感謝してもしきれません…！少しだけですが更新しますので、もう少しだけお待ちください…！ (2023年3月5日 23時) (レス) id: 5c790ea34a (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 悠莉さんお久しぶりです。お元気ですか？またまたこの作品を読み返していました。何回読んでも面白くて読む手が止まりません(笑)この作品と悠莉さんの大ファンです！続きがありましたら是非読みたいです！ (2023年2月15日 15時) (レス) @page32 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 悠莉さんお元気そうで安心しました😌お忙しい中返信していただきありがとうございます！いつまでも楽しみに待ってます🙋♀️これからもお体に気をつけてお過ごしください☺️ (2022年5月19日 3時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
悠莉(プロフ) - かるぴんさん» 返信が遅くなり、すみません🙏かるぴんさんお久しぶりです…！続きを楽しみに待っていただきありがとうございます…！気が付けば1年以上お待たせしていますね…私生活に慣れて落ち着いたらまた書き始めたいと思うので、今しばらく待っていただけると嬉しいです…！ (2022年5月18日 21時) (レス) id: 5c790ea34a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠莉 | 作成日時：2020年10月5日 20時
