白尾恋話

一方通行 na×kn ページ12

kn side


夢を見た、nakamuが俺を置いてどっか遠いところに行ってしまう夢


目覚めた俺はnakamuに怖かったと伝えに行こうとしたがそれも叶わなかった


そう、正夢になってしまったのだ


一緒に住んでるはずのnakamuが、いないのだ


荷物も無くなってて、お前は用済みだとばかりに置いていかれたnakamuと俺のツーショット。
俺は捨てられたのだ

所詮、こんなものだったんだな、俺たちの恋愛って


nakamuがどこにいるか調べるためにメンバーの場所へ行った

最初は緑色の場所へ。

緑色はどこにいるかも検討がつかないというような顔をしていた、黄色の場所へ行ったらいいのでは？
緑色はそう言ってくれた


次に黄色の場所へ。

黄色は飽きたんじゃない？とばかりに冷たくぽつりと話した、次に行くなら紫色か水色本人じゃない？
黄色はそう言った


次は少し迷って紫の場所へ。

紫色は優しく、だけども一瞬で片付け終わるように
多分あいつに捨てられたんでしょ。次は赤色の元へ行きな、
紫色はまるで俺に何も感じ取らせないように言った


最後に赤色の場所へ。

赤色には全てを話してしまった、夢のこと、それが本当に起きてしまったこと、そしてメンバーが冷たくなってしまったこと。

普段のメンバーならこういう事になったら直ぐに怒るはずだった


赤色は

全部全部、夢だったのでは

純粋無垢な瞳で笑って言った彼に、俺は何も言い返せなかった。


＿＿＿＿＿


目覚めたら、ふわふわとした感覚がない


まるで長い夢から覚めたみたいだった


近くにあったスマホで水色の彼に


会いたい、


こんな一言を呟くと水色の彼は数分も経たずに


おんなじ家に住んでるでしょ、会えるよ


そう送ってきたのだ。


俺はもたつく足でベットから降り


水色の側に行って子供が泣きじゃくるように


大人気ない泣き方をしてしまった


でもそんな俺を見て彼は


優しく、唯静かにトントンと背中を叩いてくれた





それが正夢になるわけないじゃん、俺はいつでもお前のそばにいるよ


優しくも心強い、まるでいつもやらかしている彼に見えない様に笑う彼を見て

つい俺も笑ってしまった


こんなにも、毎日が平和でいられることの重大さをおれは知った。

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