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菊さんの家に来て1週間が経った。
私はいつものように居間で学校から届いた春休みの宿題を片付けていた。
簡単すぎて逆にだるい。
肘を付いてだらしない格好で数学を解いていると、自室で仕事をしていたはずの菊さんの声が聞こえた。
「ひゃあああ!!嫁の新しいグッズ発売決定だぁ!!これは早くフランスさんに報告して共に行かなければ!!!いざ出陣んんん!!!」
部屋から飛び出してきた菊さんは赤いジャージを着ていて眼鏡をかけていた。
菊さんって眼鏡も似合うんだなぁなんて思いながら見ていると、私の視線に気付いた菊さんの動きが止まった。
どうしたんだろ、首を傾げたところで菊さんは何も言わずに静かに部屋に戻った。
しばらくするといつも通り着物を着た菊さんが部屋から出てきて、静かに対面に座った。
「……ごほん。Aさん、何をされてるのですか?」
「高校の課題を。……ふらんすさん?に報告しなくていいんですか?」
「え?なんのことですかね?」
「嫁の新しいグッズの発売が決定し____」
「あぁ!!!聞いてましたよね!!見てましたよね!!」
「え?あぁ、まぁ。」
頭を抱える菊さんに疑問が湧く。
何をそんなに焦ってるんだろう。
課題も飽きたので筆記具を片付けて私は菊さんと向き合った。
「ねぇ、菊さん。」
「は、はい。」
何故か姿勢を正して神妙な顔つきをする菊さんに首をかしげながら、私が最近ずっと思ってたことを言うことにした。
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金なし大学生(プロフ) - ポチの飼い主さん» コメントありがとうございます!後々祖国以外のキャラクターも出てくる予定なので誰が出てくるか楽しみに最後までお付き合い下さい! (4月3日 14時) (レス) id: e75eea13ca (このIDを非表示/違反報告)
ポチの飼い主 - 最近ヘタリア熱再発したんですけどこの作品見つけることが出来てよかったです。面白くなりそうな予感がします!ぜひ頑張ってください!!更新待ってます! (3月29日 19時) (レス) @page8 id: 064c9c6d48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:金なし大学生 | 作成日時:2024年3月29日 18時