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ふと目を開けるとさっきまで少し距離を置いた場所に寝ていた犬……ぽちくんが腕の中にいた。
もふもふで暖かいぽちくんはなんだかお日様みたいっていうのかな、落ち着く匂いがして、また意識が遠くなってきた。
「……はっ!また寝るとこだった」
ぽちくんを起こさないようにゆっくり体を起こしたつもりだったけど、立ち上がったところでぽちくんが元気よく吠えた。
しばらく眠っていたようで障子の隙間からこぼれる光はオレンジ色になっていた。
「そういえば時計がない」
この前買ってもらったスマホがあるから特別いるものでもないよね。
スマホの電源をつけると、初期設定の可愛げのないトップ画面には17時と表示されていて、1時間くらいぽちくんと寝ていたことが分かった。
軽く部屋の整理を終わらせて、何となく部屋の外に出た。
障子を開けると美味しそうないい匂いが鼻腔をくすぐる。
匂いに釣られるようにふらふらと歩いていくと、たどり着いたのは台所で、スーツから着物に着替えた本田さんが割烹着を着て料理していた。
「おや、片付けはおわりましたか?ご飯まだ出来ていないのですが、宜しければお風呂先に入ってはいかがですか?」
スーツも着物もこんなに着こなせる人がいたなんて。
振り返った本田さんはまるで日本そのものを表したかのように清らかで美しい。
どこかの絶景を見た時のようなそんな感動を覚え、私はしばらく何も言えずにただ見つめてしまった。
「……あの?」
「はっ!す、すみませんっ!すごく綺麗だったからっ!」
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金なし大学生(プロフ) - ポチの飼い主さん» コメントありがとうございます!後々祖国以外のキャラクターも出てくる予定なので誰が出てくるか楽しみに最後までお付き合い下さい! (4月3日 14時) (レス) id: e75eea13ca (このIDを非表示/違反報告)
ポチの飼い主 - 最近ヘタリア熱再発したんですけどこの作品見つけることが出来てよかったです。面白くなりそうな予感がします!ぜひ頑張ってください!!更新待ってます! (3月29日 19時) (レス) @page8 id: 064c9c6d48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:金なし大学生 | 作成日時:2024年3月29日 18時