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Aside
今日も夜の公園を歩く
真っ暗な闇の中積もっている雪と同じくらい白い私。
ここへ来るといつも思う
なんでこう産まれちゃったんだろう。
私だってみんなと同じように黒い髪で黒い瞳で
そんなふうに生まれたかった。
今日も同じ場所で立ちどまり空を見上げる
昨日声かけられたっけな。
あの人も私を見て驚いてたよね
ふっ、当然か
はぁ、もう嫌になる。
すると
「こんにちは。」
そう聞こえた。
人から声をかけられることは少なくない
でも今まで声をかけてきた人達の中にまともな人はいない。
逃げることはしない。
そう決めている。
声が聞こえた方を向く
そこには昨日と同じ人がいた。
.
.
壱馬side
声をかけて少し経って彼女がこっちを向いた
驚きもせず声を発することも無くただただこっちを見ている
壱「昨日も声をおかけしたのですが、覚えていますか?」
俺がそう聞くと彼女は静かに頷いた
壱「こんな事言うのもおかしいかも知れませんが、昨日初めてお会いして、ずっとあなたが気になっていました。
あなたを知りたい。そう思いました。
今日もあなたにお会いしたくてここへ来ました。
こんな僕があなたとお話することは可能ですか。」
自分でもびっくりするほどスラスラと言葉が出てきた。
心の底からの想いだからだろう。
でも君は、
「私に関わらないでください。」
その一言だけを発し、闇の奥へと足を進めた。
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作者名:Bliss of time | 作者ホームページ:http://uranai time
作成日時:2018年10月3日 2時