３９話 ページ9
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腰に挿してある刀を抜き、
飯田の目の前に差し出しぶつかる視線＿
緑谷「‥っ、先生は自分の言っていることが
わかっているんですか!??」
轟「”殺せ”って、そんな簡単に＿」
漣「一度はステインを手にかけようとし、殺意はあった筈だ
ならその矛先を私に向ければいい、違うか？」
飯田「‥っ」
漣「＿どうする？」
緑谷「霧咲先生ッ！」
轟「‥っ、おい飯田＿」
・
答えに迷う飯田に私の向ける視線は真っ直ぐに＿
飯田のことだ、きっと答えは決まっている
＿だが、迷っているということは
多少の”期待”をしてもいいのだろうか
・
飯田「‥っ、僕には出来ません＿
確かに兄を手にかけたステインは許せない
だけど、霧咲先生はUSJのとき身を挺してまで助けてくれた
そんな人を、僕は手にかけたくないっ‥
それに、刀の教えが先生だとしても
その後の道はステイン自身だ
先生に非があるわけじゃない＿」
漣「‥そうか、わかった
追い詰めるような言い方をしてすまなかった
ゆっくり休め
あぁ、今の話は他言無用だ
また学校でな」
緑谷「は、はい‥」
轟「‥」
飯田「‥っ、」
・
＿ぱたんっ
校長「よかったのかい？
彼らに話して＿」
漣「‥盗み聞きか？」
校長「はは、ごめんよ
でも、もし彼が刀を手にとったとき君はどうしたのかな？」
漣「知らん
‥今現代の人間は甘すぎる
昔は非をあびた、”殺せ”と願えば
躊躇なく手を上げるような人間だったからだ昔の人間は＿
だが、今は＿」
校長「‥まるで手にとって欲しかったような言いようだね」
漣「＿あぁ、”殺して”欲しかった」
校長「‥！」
漣「‥いや冗談だ
例え手に取られていたとしても私は死なん
そう簡単に命を落とすことはない
怒るな、こういう時には冗談は必要だろう？」
校長「((冗談ね、僕には冗談になんて聞こえなかった
本気だったんだろう？
そんな悲しい顔、君自身が気付かないなんてことないだろうから＿))」
漣「彼らに話が？」
校長「そうだよ
‥君は？ どうするのかな？」
漣「雄英高へ戻る
大方、マイク達に問い詰められそうだが‥」
校長「ははっ、あり得そうだね
じゃあ、また後でね」
漣「‥」
校長「‥どうかした？」
漣「いや、何でもない」
校長「そう？」
漣「あぁ」
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作者名：ティリー | 作成日時：2017年9月23日 14時
