３３話 ページ3
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屋敷から少し離れた森の奥に寂しく置かれた一つの墓＿
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漣「‥あの頃から随分と時が経ったな、千景＿」
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ふわりと目を細め、
悲しく微笑む彼女は昔懐かしの記憶に浸っていた
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漣「‥千景、お前は私を憎むか＿？
‥憎むだろうな
この所、夢を見る
斬る瞬時に見たお前の悲しい顔が今でも頭から離れそうにない＿」
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一度でも忘れたことなどなかった
今でも思い出しては胸を詰まらせどうしようもない
それは変わらず続いていく、
昔も、今も＿
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漣「‥すまない、また来る」
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生徒達が職場体験へと胸を踊らせる中で気にはなっていた飯田へと視線を投げた
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漣「‥」
相澤「よし、じゃあ行け
くれぐれも失礼のないようにな」
生徒達「はい！」
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生徒達の背中を見送る中、
静かに誰かへと視線を投げる漣に気がついた
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相澤「‥どうした？」
漣「＿いや、どうもしない」
相澤「そんなふうには見えねぇけど」
漣「‥一つ、聞きたい」
相澤「おう」
漣「飯田の職場体験場所はどこだ」
相澤「飯田？
飯田は保須市のヒーロー事務所だ」
漣「保須、か‥」
相澤「本当にどうした？」
漣「いや、なんでもない気にするな」
相澤「‥」
漣「戻るぞ」
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理由を話さない漣に少なからず疑問を抱いた
この時、俺がもっと深く問い詰めていれば
お前が抱える悲しみを少しは和らげることができたのか＿？
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作者名：ティリー | 作成日時：2017年9月23日 14時
