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「嘘つき」
私がニコッと笑ったところで
ヒナちゃんは嘘を見抜いてくるのが得意なよう。
「私は…ずるい人間だって思ってる。だって、今もAちゃんより先に“好き”って言ったり、そもそも中学3年間一緒にいたっていう事実がずるい！本当にずるい！」
さっきまで戸惑うような様子を見せていたはずなのに、
今となってはじたばたしながら怒っている。自分に。
「私がAちゃんを悲しませてるのかもしれない……。」
だけど、ヒナちゃんは
私のためを思って自分を責めていた。
『……ヒナちゃん、本当に大丈夫だよ』
正直言って悔しい、辛い。
だけど、それ以上に
龍我はヒナちゃんと幸せになって欲しいという気持ちが
今は強いのかもしれない。
『本当に、応援したい。』
今度は嘘偽りなく、
ヒナちゃんの目を見て事実を伝えた。
頑張ってヒナちゃんを応援したいって思って、
一生懸命笑いかけてるはずなのに、
少しでも気を緩めると、涙が零れてしまいそう。
『じゃあ今度！4人で遊びに行こう！』
だから、そうなる前に
いっぱいヒナちゃんに話しかけるしかなかった。
『そこで、途中で大昇くんとこっそり抜けるからさ』
こんなこと、私がしなくても
きっと2人はくっ付くのにな。
『その間に、告ろうよ！』
今だけは、
私の空元気を見抜いても知らないフリをして欲しい。
「…わかった。ありがとう！」
そうして、
大昇くんをも巻き込んで、
無理した約束をしてしまった。
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うさぎ(プロフ) - 初めまして！小説の雰囲気が素敵です。久々に美少年の作品を探してたので良い作品に巡り逢えた気がします！これからも応援してます！自分も美少年の作品を書いてるので参考にさせていただきます。 (2022年11月3日 19時) (
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作者名：ホワイトチョコ | 作成日時：2022年10月17日 23時
