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那須“ごめん!大昇、お願いだわ”


大昇“えぇ、やだよ!知らない人なのに”


那須“頼む!帰ったらラーメン奢るからさ!”


大昇“味たま、のり、チャーシュー追加ね”


那須“おー…わかった!さんきゅー!”





昼休み。





突然、電話がかかってきたと思えば、





凄い頼みをしてきた那須。





“屋上に女の子いるから会いに行って欲しい”だとか。





俺が人見知りなの分かってこの頼みをするなんて。





でも、俺もAとかタイムリープの相談してるし





断れないというか……。





行くしかないんだけどさ。





渋々、言われた屋上に行ってみると、





『もう…那須先輩!? ずっと1人だったんですよ!?』





と、屋上に続く階段に女の子が座っていた。





この子が、那須が言ってた子……か。





大昇「ごめん、那須じゃなくて。那須から頼まれてさ。」





状況が分からず、慌てふためくその子。





上履きの色を見る限り、一つ下の学年のようだった。





大昇「もしかしたら、毎日1人でいるかもって言ってた」





状況理解が難しそうなその子に、俺は落ち着きながらどんどん説明していく。





那須からの伝言をただスラスラと一方的に。





『あ、あの……那須先輩のお友達…ですよね…?』


大昇「あぁ!ごめんごめん、那須と同年で、俺は大昇」





慌てる様子から落ち着いたその子を見て、





ふと冷静にこの場所の記憶を思い出した。





ここ、那須が好きだった場所じゃん。笑





あいつ、その場所にこの子を置いておくなんて





もう結構好きなんじゃん?





俺の知らないところで、好きな子がいたなんて。笑





大昇「良かったらさ、外出ようよ」


『……え?』


大昇「だってさ、すぐそこ屋上じゃん」





話しながら階段を駆け上がって外に出た。





大昇「ここ、本来は立ち入り禁止だって浮所が言ってた」


『あ、浮所先輩』


大昇「あ、知り合いだった?」


『……いえ、知らないです』


大昇「知らないんかい笑」





久しぶりに来た屋上。





あの時の記憶が、また更に鮮明に蘇る。





でも、





時間は進んでいて、





また新しい屋上の風が吹いていた。





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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年8月13日 0時

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