検索窓
今日:2 hit、昨日:25 hit、合計:37,933 hit

〇13 ページ48

.





……はっ…はぁはぁはぁ。





息が出来ずようやく空気を吸った。





激しく揺れる瞳孔、乱れる浅い呼吸。





そして、





気づけば、





自室へ戻ってきていた。





数秒前、俺の目に映ったのは……





この世で1番見たくもない残酷な光景だった。





思考が停止する。





声も発せられない。





目の前で……Aが……?





は……?夢だよな?





こんなの夢だよな!?





強制的に未来に返されてしまい、





その後のAがどうなったのかも分からない。





大昇「くそ…!!」





夢にしてはあまりにもリアル過ぎた。





それを頭のどこかで認めているからこそ、心に突き刺さる。





Aを助ける事が出来なかった…?





……。





おかしいんだ。





1つおかしい点があった。





一年前の事故の原因は、





“飲酒運転による確認不足”





Aが横断歩道を渡っている時に衝突してしまった。





だけど……





さっきのは、子どもをかばって……だった。





過去の内容が変わっている。





それから、Aを助けられないと





強制的に未来へ返されてしまう。





目の前に広がるいつもの自室の光景。





そんな中、机の引き出しから





紙の端角がはみ出ているのが目に入った。





気になった俺は、その角から紙を引っ張り出した。





大昇「……」





引き出しに挟まっていたのは新聞の記事。





その内容は、Aの事故についてだった。





大昇「高校3年生、子どもを救出……」





今までに見た事のない記事。





先程の出来事がそのまま写し出されていた。





大昇「過去が変わると…未来も変わる?」





……なバカな。





Aの命は変わらなかったじゃないか。





俺は全身の力が抜けたようにベッドに沈み込み、





新聞の記事をまとめて投げ捨てた。





そのまま目を閉じ





何故か冷静に眠りについた。





.

〇14→←〇12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
148人がお気に入り
設定タグ:美少年 , 浮所飛貴 , 那須雄登
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月20日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。