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“校庭に桜が咲き……”





12月から今日まで





長いようで短く感じた3ヶ月。





ついに今日はA先輩の卒業式。





校庭に出てくる先輩を、





俺は大きい花束を抱えて待っていた。





金指「龍我それ、彼女に渡すの?」


龍我「うん、今から彼女になる人」


金指「へー、やるじゃん笑」





校庭には、2年生がたくさん出待ちをしていた。





その瞬間、大きな拍手が、
校舎から出てくる3年生に向けられ響いた。





どこからともなく聞こえる“おめでとう”の声。





そんな中、1番最後に出てきたA先輩。





見つけて俺は、大きく片手を振った。





スタスタと駆け寄ってくる先輩。





左胸には卒業生だけのコサージュが付いていた。





龍我「先輩、卒業おめでとうございます」


『ありがとう』


龍我「それから、俺はA先輩の後輩から卒業します」


『……笑』


龍我「俺と付き合ってください!」





大きな花束を先輩に向けて膝を着いた。





こんな時、俺はいつにも増して真剣な表情なのに、





先輩はニヤニヤと俺を見ていた。





膝を着く俺の目線に合わせて、





先輩がしゃがみこんで顔を覗かせた。





『本当は、クリスマスのあの時からオッケーだったのに笑』


龍我「え?」


『龍我、好きだよ』





その言葉と同時に





先輩の腕をぐっと引き寄せ抱きしめた。





龍我「俺も……Aの事が好きだ」





その時、





初めて会ったあの日と同じ甘い香りがした。





それは、





校庭に舞う桜の花びらと同じような





甘い初恋だった。





Fin.

◎那須→←〇12



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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月20日 21時

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