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那須side





___1年前





高校2年目、2回目の夏休みが終わった。





今日から秋服だと言うのに、





夏の暑い空気が陽炎とまとわりつく。





那須「あちー」





昼休み、クーラーの無い教室を出て





残暑を避けるため涼しい場所を探した。





2年の教室から少し離れた場所。





那須「ここ、涼しーじゃん」





見つけた場所は、





屋上に続く階段の途中。





さっきまでの暑さが嘘かのように
その場所はひんやりと冷たかった。





今日から夏はここに決まりだな。





そう思いながら、階段の中腹に座ろうとした時





浮所「あ、那須じゃん!」





お昼ご飯を手一杯抱えた浮所が現れた。





浮所「ちょうど良かった、那須も来なよ」





そのまま俺の横を通り過ぎて





ガチャ





屋上のドアを開けた。





浮所「ほら、早く来いよ!」





開放されたドアから、勢いよく吹く風。





その風に向かって階段を駆け上がった。





外の眩しさに目を引かれて





目を細めていると





『雄登?』





俺の名前を唯一下で呼ぶ、聞き覚えのある声がした。





聴こえた方向にゆっくりと目を開けると





昔からずっと、一緒にいた年上の幼なじみ。





那須「かすみ?」





かすみがいた。





『やっぱり、雄登じゃん!大きくなったね』


那須「子供扱いするなよ笑、一個下なだけだろ?」





俺に近づいて、頭の上に手を置いてきた。





幼い頃からいつもこう。





俺を子供扱いしてくる。





浮所「そんなこと言っちゃってさ〜、」


『ね〜、本当に』


浮所「嬉しいくせに〜」


那須「は?ちげぇし」





子供扱いされて嬉しい訳ないだろ。





本当は、堂々として





隣に並べるようになりたいんだから。





浮所「せっかくこのメンバーなんだから、大昇も呼ぼう!」





俺ら4人は、





小さい時から家が近くて、





いつもずっと一緒だった。





『あ!幼なじみ再集結だ!』





.

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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月20日 21時

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