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那須side





1週間ある日の平日。





俺は学校を休んで、かすみの家へと向かっていた。





去年、かすみが帰らぬ人になってから
かすみの両親は遠く離れた故郷に住所を移された。





バスと電車で4時間。





ようやく、到着した頃には真昼の13時。





インターホンを押すと





懐かしいかすみの両親が優しく出迎えてくれた。





「お邪魔します」





俺は、何もしてやれなかったのに





かすみの両親は、





ただずっと、俺に頭を下げて感謝を伝えてくれた。





“娘の…かすみの心の支えになってくれてありがとうね”





その言葉は俺に相応しくない……





そう思っても、丁寧にお礼を述べる姿に
俺も深く頭を下げるしかなかった。





「かすみさんにお話してきてもよろしいでしょうか」





承諾を得て、リビングの奥にあるかすみの前で正座をした。





両手をそっと合わせて、





「かすみ、遅くなってごめん。


元気いっぱいにしてる?


俺は健康に過ごしてるよ。


浮所と大昇も相変わらず元気にやってる。


あと、


1年前の返事、


今返すね、ごめんね。


俺も、


かすみが好き、


だったよ。


あの頃はガキでごめん。


弱っちくてごめん。


せっかく身長追い越したのに、


守ってあげられなくてごめん。


俺の事を好きでいてくれてありがとう。


今は最高の幼なじみとして、好きだよ。


また皆で会おう。」





俺はかすみに感謝とあの日の告白の返事をした。





初恋、幸せだったよ。





俺、ちゃんと素直になるって決めたから。





だから、かすみにも応援して欲しい。





.

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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月20日 21時

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