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数日後、





いつもの階段に向かうと





「おっ、久しぶり」





那須先輩が先にいた。





会わない期間が空くと、どう喋ればいいか分からない。





ただ驚きと、怒りと、嬉しさと、困惑と





色んな感情がわきあがっていた。





だから何も言い返さずに
那須先輩の隣にちょこんと座った。





「俺がいない間…毎日来てたの?」





心配そうな、優しい声。





『……はい』





今日は何だか那須先輩が会話をリードしてくれた。





「Aちゃん…なんだよね、名前」





那須先輩の口から出る私の名前。





その瞬間だけは混沌とした感情が、
ドキッと緊張感だけに集中した。





きっと大昇先輩が気を使って伝えてくれたんだ。





「……大昇良い奴でしょ?」





大昇先輩の事を考えてたからか
那須先輩と同じことを思っていたのは驚いた。





それで更にびっくりしたことで
私は沈黙が続いてしまう。





那須先輩は、
この地獄な空気を壊したいように
無理に明るく振舞おうと話題を出そうとしてくれた。





また、私が返事をしない分、
屋上へと続く階段はいつもより静かな空間だった。





その静かな空間を破って





「Aちゃん、ずるい言い方してごめん」





那須先輩は素直に謝罪をした。





『……あ、待ってください、謝って欲しい訳じゃ…ないです』


「いや……あと1回ずるい言い方するから謝りたい」


『……え?』





那須先輩の優しい声は





段々と元気が無くなっていった。





悲しく、小さな背中を見せていく。





「……バイバイして、きた」


『……バイバイ?』


「うん、さよならするために…学校休んでた」





やっぱり那須先輩の口から出る言葉はずるくて、





答えのない返事。





だけど、意味のある答え。





それに那須先輩、学校休んでたんだ……。





それだったら大昇先輩も絶対知ってるよね……。





明かしてくれない秘密。





だけど、どこか弱った姿を見せた那須先輩と





明らかに距離は縮まったような気がした。





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しゅうか(プロフ) - 初めまして。読みながら号泣してしまいました。素敵なお話ありがとうございます! (6月28日 13時) (レス) @page37 id: 81d3bec9f9 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ^_^さん» 大昇どこいった (6月20日 3時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
^_^(プロフ) - サイコーっす那須最高っす (6月20日 2時) (レス) id: 3634040f38 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ぎゃうさん» う、う、嬉しい……( ꒪⌓꒪) (6月16日 22時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゃう - 最初から最後まで改めて読んだけど、まじで好き〜あの下駄箱の飛貴の匂いめちゃくちゃ想像できる。美少年浮所飛貴の匂いじゃなくて一般人浮所の匂いがち好きすぎる。あといせちゃんが怒ってお弁当やめてとかハートに気づかない鈍感で恋愛ならしてない感じがいせちゃん (6月16日 16時) (レス) id: 38302e75f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月10日 0時

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