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その言葉を残して、また背中を向ける先輩。
『…嫌です。』
その背中にどこか頼ってしまう自分がいた。
「え?」
私の咄嗟にでたワガママに戸惑う様子。
自分でも歯止めの効かない勝手に気が付き、
『あ……ごめんなさい。
. あの…その、あの……あ!
. 今日は誰かに、その、お弁当!自慢したかったんです!』
無理やり繋ぎ止める言葉。
正直、自分も何言ってんだって思うほど。
『あ、やっぱり嘘です……。』
また、先輩からの視線を外して下を向く。
なんで学習しないんだろ……
今日だって、こうやって慌てて話して
その結果、友達作れないままここにいるんじゃん。
たった数秒の間に1人プチ反省会が行われる。
トントントン
思ってもみなかったまた響く足音。
「うん確かに、お弁当、うまそうだよ?」
気づけば隣に座ってくれていた。
隣を向くと、それはそれは優しく微笑んでいた。
「じゃあ、今日は俺もここ使っちゃうか〜」
そう言って、
私のわがままに付き合ってくれる先輩は
『あ、あの名前…』
「俺は那須、那須先輩とかでいーよ」
那須…先輩という名前だった。
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しゅうか(プロフ) - 初めまして。読みながら号泣してしまいました。素敵なお話ありがとうございます! (2022年6月28日 13時) (レス) @page37 id: 81d3bec9f9 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ^_^さん» 大昇どこいった (2022年6月20日 3時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
^_^(プロフ) - サイコーっす那須最高っす (2022年6月20日 2時) (レス) id: 3634040f38 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ぎゃうさん» う、う、嬉しい……( ꒪⌓꒪) (2022年6月16日 22時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゃう - 最初から最後まで改めて読んだけど、まじで好き〜あの下駄箱の飛貴の匂いめちゃくちゃ想像できる。美少年浮所飛貴の匂いじゃなくて一般人浮所の匂いがち好きすぎる。あといせちゃんが怒ってお弁当やめてとかハートに気づかない鈍感で恋愛ならしてない感じがいせちゃん (2022年6月16日 16時) (レス) id: 38302e75f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月10日 0時