もしもこの恋が出来たなら

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ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ





夕方18時半頃。





家でくつろいでいるとチャイムが鳴った。





玄関を開けると





「ご飯食べた？食べてないならウチおいでよ」





一世がいた。





両親の海外出張で、実家で一人暮らしの私。





時々こうやって一世が迎えに来てくれる。





実は……




クラスメイトにも、友達にも言ってないけど





生まれた病院も同じ、小中学校も同じ、家も隣で、





要するに、私は、一世の幼なじみ。





「あ、もしかしてもう食べちゃった？」


『んーん！まだ！』


「じゃあおいでよっ」


『うん！』





スマホ1つ、片手に握って





1人寂しい家から連れ出してくれた。





学校にいる時は





少しクールで、あんまり誰とも接しないけど





普段は結構可愛かったりする。





ニコちゃんマークみたいにクシャッと笑う顔は





ボクシングの時の真剣な顔との差が凄い。





だから、こんなの私だけしか知らなくて良い。





この先もずっとずっと。





『ん〜、一世パパのご飯なにかな〜』


「ハンバーグ一択っしょ！」


『え！また！？』





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