【REBORN】運命と道２

８０話 ページ39

「っ……」


無言でじっとボクを見つめる。

何か顔についてたかな…？


「お…おに……おにいち………」


「！」


…あぁ、お兄ちゃんのこと思い出させちゃったか。

とりあえずこの体制から脱出しないと。

コトッとコップを机の上に置くと、ブルーベルははっとしてボクを突き飛ばした。


「なっ…なによ…！ブルーベルに何すんのよっ！」


「おっとっと」


突き飛ばされたけど所詮子供の力。

軽くステップを踏んで後ろに下がる程度だった。

…今の声は軽すぎたかな？

そう思って様子を伺うと彼女はボクを正面から見て固まっていた。


「あ…あんた…」


びっくりして、どこか悲しげな色を含んだ震える声でつぶやく。

…お兄ちゃんにそっくり、かな？

君のお兄ちゃんは見たことないけど…似てるところがあるんだろうな。

彼女が震える声でボクを呼びかけるが、言葉が出てこないのか沈黙だった。

まいったなぁ…こういうの苦手なんだよね、ボク。

そうだ。

こういう時は…


「んみゅ！」


ブルーベルの口の中におやつに持ってきたマシマロを押し込む。

突き出された唇に思わずマシマロを突っ込みたくなってしまったので突っ込んでみた。

薄いピンクの唇に真っ白なマシマロ。

びっくりして丸くなった目がとてもかわいくて思わず笑いがこぼれた。

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