Episode.171 ページ29
ホルマジオがやれやれという感じで首を振っていた。プロシュートも何も言わないということは、みんなもう知っているのか。知っているうえで、わざわざAのために来てくれたのか。後ろを振り返ったプロシュートが離れたので何かと思えば、イルーゾォが頭に手を置いてきた。身長的に置きやすい位置にあるのか、よくイルーゾォはこうしてくる、
「お前はいつも勝手な行動をするが、お前なりに考えていることは知っている」
「ほんと、ありがとう。無茶しないからさ。これでも色々考えたんだよ」
「Aが刺されたって聞いた時、本当にみんな焦ってたんだぜ!だからさぁ無茶はしないでくれよぉ」
ペッシが涙目で訴えてくるのでなんだかこっちも泣きそうになる。本当にごめんという気持ちと、そんなに心配してくれて嬉しいという気持ち。ペッシにぎゅうっと抱きついてちょっと泣いた。
「お前らそんな泣いてる場合じゃないと忘れるなよ」
「あ、兄貴ぃ」
「ブチャラティ達に手を貸すということは、パッショーネ全体を裏切ることだ。ボスが死ぬまでは一瞬たりとも気は抜けねぇ」
Aの自分勝手に仲間を巻き込んでしまっているのは申し訳ない。だが、Aはそれでもブチャラティ達を見捨てることは出来なかった。空条承太郎の言葉は覚えている。決意のために命を賭けれるか。それはAにはできない。でも、仲間のために命は賭けられる。それで良かった。
「私はブチャラティ達を助けに行くけど、彼らに命を賭けられない。だから、未来だけ読んだらあとは彼らを信頼して待つ」
「それでいいだろう。むしろ、それ以上をすることはきっとアイツらが望まない」
ブチャラティ達がどこにいるのかはリゾットが知っているらしく、他のみんなは周囲の警戒にあたるとか。未来を読もうかと思ったところで、みんなに一つどうしても聞きたかったことを聞いた。
「私の日記は、本当にみんなを救えてる?」
みんなの未来をむしろ、狂わせているのではないだろうか。空条承太郎と話していると、今までのこと全てに自信が持てなくなった。何が正解なのか分からなくなった。
「ソルベとジェラートが生きてんだ、当たり前だろ」
「でも、未来は結局、二人が勝ち取っただけで」
「なら、お前はアドバイザーってことだ」
「あ、あどばいざー?」
「二人が悩んだ時、どっちがいいかアドバイスした人ってことだよ」
(なにそれ)
(思わず笑ってしまった)
(そんなの適当過ぎる)
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Crow(プロフ) - 定期的に読みたくなっちゃいます。5、6周はしてるから内容覚えちゃいました笑 これからの活動も応援してます (2020年2月9日 15時) (レス) id: e5ce766b8a (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - るこさん» こんな何度も感想下さって本当に有難う御座いますッ!お互いお疲れ様です!いつかリメイクした作品も読んでいただけると嬉しいですm(*_ _)m (2019年2月25日 23時) (レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎度のこと一つ一つのお話が面白く、描写の仕方や、感情の表現の仕方などとても凝っていて、本当におもしろく話に引き込まれました。そして本当にお疲れ様でした!!番外編楽しみにしていますね!!! (2019年2月25日 17時) (レス) id: c7737debdf (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ごみさん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しい(泣)番外編もお楽しみください<(_ _)> (2019年2月25日 17時) (レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
ごみ(プロフ) - 完結お疲れ様でした!途中から見始めましたが本当に面白かったです!番外編楽しみにしてます! (2019年2月25日 16時) (レス) id: 83e9aedb9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まどろみ | 作成日時:2019年2月23日 20時