57話(少し変えた部分あります) ページ11
『俺が、記憶喪失だと?
何をふざけたことを』
ヴィンテージ「兄上にも、思い当たる節はあるはずだ」
ヴィンテージがそう言うと、私は少し俯く。
『...嗚呼、確かに思い当たる節はある。
だが。
俺はお前らに信頼というものはない。今のところ、俺の認識ではお前らはただの不審者だ。
故に、俺はその話を決して信じない』
感情の籠っていない無機質な声でハッキリとそう言うと、ヴィンテージは負けじと無表情で
ヴィンテージ「ならば、信じさせる。...記憶は....記憶を戻すのは恐らく不可能だ。
...信頼は、勝ち取るものだ」
『...ふん。そんな甘い考えで、俺に信頼を受けると思うな。
お前は俺と、他人だ』
そう言って、私は2人のもとを去り、ブキ達がはしゃいでいる場所に歩み始めた。
・
・
私が離れたあと、オメガとヴィンテージは無言のまま私の背中を見ていた。
オメガ「...ヴィンテージ。この前のラーメン屋でアルバさんから、なんて言われてた?」
ヴィンテージ「...お前は俺と、赤の他人だ。
そう言っていた」
そう言うと、オメガはくすりと笑い、
オメガ「...赤の他人は、全く縁のない人。
他人は、自分以外の人。
...私達と縁があることは、認めてくれたのかもね」
そう言うと、ヴィンテージは驚いたような顔をしたあと、
ヴィンテージ「...そうだといいな」
薄く微笑みながら、ブキ達と話している己の兄を見た。
・
・
・
その後。
ヴィンテージ「...」
『...?』
外を歩くと、何処からか視線を感じるようになりました。誰なのかはわかってるけど。
わぁ、信頼もクソもないね☆←
『...
激辛ラーメンでも食いにいくか』
私はわざと行き先を呟き、ヴィンテージと会ったあのラーメン屋へ向かっていった。
もちろん行ったらヴィンテージいました。ちゃっかり隣座ってた
『...はぁ。何処までついてくるんだ、お前は』
ヴィンテージ「さぁな」
『お前...はぁ。お前はめんどくさいな。本当に』
そんな会話をしながら夕方の道を歩く2人の姿は、まるで本当の兄弟のようだった。
髪も、顔も、性格も。なにもかも違うのに。
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ロア - 100にした達成感!! (2022年9月9日 23時) (レス) @page31 id: f71c6b27b8 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 我、マルミサンなりさん» あ、同士ですね★私はどうだったかなぁ...忘れましたすみません; (2021年10月5日 18時) (レス) id: 12b41fccb0 (このIDを非表示/違反報告)
我、マルミサンなり - ナワバリで0.1%差になった事あるんですよ!まだその頃ランク10…wギリッギリでした…w (2021年10月5日 17時) (レス) @page50 id: 13d10a3301 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - スピカさん» 実は作者それ体験したことあるんですよwギリ勝ちしました。体験談入れたんですよねぇ。因みにスクショしました★(消してるかもしれない) (2021年10月4日 17時) (レス) id: 12b41fccb0 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 我、マルミサンなりさん» あ、私もなんか覚えてます。後でちょっと確認してきます!あと、名前に関しては大丈夫ですよ!! (2021年10月4日 17時) (レス) id: 12b41fccb0 (このIDを非表示/違反報告)
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