【twst】壮絶な過去なんて無いんだが。

ペットにもならない、 ページ5

『....俺のユニーク魔法は炎に弱いので、取り敢えず.....よいしょ、』









人差し指で形をなぞり、火を一心不乱に吹きまくる狸に向けて水魔法を放つ。






ちょうどリドル寮長も魔法を出したところだったらしく、少し大きめの魔法が狸の横へ落ちた。









「わわわっ！？」









「僕の目の前でルールを破るとは、大層度胸がおありだね」









「さあ、早いとこ捕まえてしまいましょう。ぐずぐずしていると夜が明けてしまいますから」









『......ん』









　









　









　









「ふなっ！？行き止まり！？」








「泳がされていたことにも気付かなかったんですか？哀れな小動物ですねぇ」









「観念するんだね。さもなくば....」









俺たちは魔法をうつ体制に入る。









「嫌だ！オレ様はこの学校に入るんだ！」






狸はまだ抵抗するらしい。








.....









はあ。








『....うだうだすんの、嫌いなんだよ』







俺は靴のかかとをコツ、と地面にあわせ、ユニーク魔法の準備をした。








『「首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)/右に緑と、左に赤を(クライズ・プラント)！！」』







またもやリドル寮長と被ってしまった....まあいい。それより。






狸の首にはハートの形をした赤と黒の首輪が嵌め込まれ、そのからだには銀色の茨が巻き付いている。








「ふぎゃっ！？なんじゃこりゃ！？いてぇ！？」







....一応成功だ。まあ、今日は暫く魔法はなしだな....ブロットが溜まる。







「ハートの女王の法律・第23条【祭典の場に猫を連れ込んではならない】。






猫であるキミの乱入は重大な法律(ルール)違反だ。即刻退場してもらおうか」







....これからはその法律(ルール)とやらも覚えないといけないのか....めんどい。まあどうでもいいか。









「オレ様は猫でもねぇ〜っ！！こんな首輪と茨すぐに燃やして...あ、あれ？炎が出ねぇんだゾ！」








「ふん！ボクがその首輪を外すまでキミは魔法を使えない。ただの猫同然さ」







....強力だな。あまり敵にまわしたくない。








「に、にゃにー！？オレ様はペットじゃねーんだゾ！」









『お前みたいに躾られてない猫、こっちから願い下げ。あとその茨燃えないけど、時間経過でなくなるから。』








「ボクのも、学園からつまみ出される頃には外れてるよ」









　

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