持ってたのに。 ページ32
「....あ?」
「もー。やっぱりココにいた。レオナさん、今日は補修の日っスよ」
奥から走ってきたのは、短い尻尾と癖毛、動物の耳が特徴的なタレ目の男。
....サバナクロー、だろうけど....
「はぁ....うるせぇのが来た。」
「レオナさん、ただでさえダブってんスから。これ以上留年したら、来年はオレと同級生っスよ?」
『.....アロエ、留年してんの』
マジかよ...俺の3個上だから普通なら4年生だけど、留年してるとなると...3年。で、このタレ目はアロエの1個下。2年生か
....アロエ、ホント何してんだ....一応王子だろうに
「あー、うるせえな。キャンキャン言うんじゃねぇよ、ラギー。」
「オレだって言いたかないッス!もー、やればできるのになんでやんないんスかぁ。ほら、行くッスよ!」
....親みたいだな、この....えーと、ラギー?とか言うヤツ。...まだ植物の名前では呼ばないでおこうか。性格わかんないし
「チッ....今度俺の縄張りに入る時には気を付けろよ、草食動物」
アロエは睨みと共にその言葉を吐き捨て、ラギーと呼ばれた男に連れていかれた。
....俺、草は食べないんだけど
「__ぷはぁ〜!!緊張したんだゾ!なんなんだあの凄みのある管理人さんは!?」
『知らんわい。....てか別に管理人じゃないと思うけど....』
まだ園芸部入ったばっかだからよかわかんないけど、取り敢えず俺は違うと思う
『....あ
やべ、レポートの続きしないと....ルピナス、俺はここで』
すっかり忘れていた。危ない。
俺はルピナスを振り返ることなくレポートを手に取り、他の場所へ歩いていった。
『....よし』
温帯ゾーンのハガナシツツジの様子をレポートに記入し、ひと息つく。
ハガナシツツジはその名の通り葉がない。どうやって光合成とかしてるのかは分かんないらしい。
....
.....ちょっとくらい触ってもいいよね.....
そう思った俺はポケットに手を突っ込む。薬がこのへんに....
あれ、
『.....ない?』
「ちゃんと出来たんだろうな?」
「シシシ、言われた通りやったッスよ〜」
そう笑い合う男の手には、何らかの薬の詰まった瓶が握られていた。
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玲 - 腐ってくれ!存分に腐ってくれ! (2022年7月14日 19時) (レス) id: e40f15d94e (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - キングミカンさん» コメント感謝感激雨霰でございます! 申し訳ないです...すぐ修正致します、ご指摘ありがとうございました...! (2022年7月5日 7時) (レス) id: 12b41fccb0 (このIDを非表示/違反報告)
キングミカン(プロフ) - 初コメ失礼します。主人公の設定がとても面白いですね。植物に興奮しすぎて薬が必要ってもう笑うしかないっす。個性的で最高です。急な指摘で申し訳ないのですが、マレウスの一人称はオレではなく僕です。不愉快に感じたらごめんなさいm(_ _)m (2022年7月5日 3時) (レス) @page42 id: 96f79cb953 (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - 涙のサブさん» ぶりっ子監督生論破されてやんの乙〜wって本人がいたら言ってやりたいですね! (2022年6月22日 8時) (レス) id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - コレットくん薬はどうしたんですか?(学園長風) (2022年6月21日 19時) (レス) id: 7f6da98090 (このIDを非表示/違反報告)
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