追い払って、 ページ31
「ほぉ?コイツが?...そんなわけねぇよな?」
『まあ。まず俺がお前になんかする必要性なくない?ましてやこの女に頼るくらいなら、その辺の猿でも取っ捕まえるね』
「んなっ、」
女は忌々しげに睨み付けてくる。隠さないのが馬鹿の証拠。
「...ま、そういうことだ。こちとら気分良く昼寝してたとこだったのに思いっきり尻尾踏みやがって。最悪だ。
その上コイツにその責任押し付けようともするたぁな....」
アロエは然り気無く俺の肩を引き寄せて女に視線を向ける。
「目障りだ、消えろ」
たっぷりの怒りを込めた睨みで女は小さく悲鳴をあげ、
「...ご、ごめんなさぁい....!!」
最後に俺を苛立ちの含まれた視線で見、そのままルピナスも置いて何処かへ走っていった。
.....
シンプルにキモい。
「...ふ、ふなぁ....ひと安心なんだゾ.....」
『そういやルピナス、あの女と住んでんの?』
よく考えたらコイツの寮知らない。
「オレ様、アイツとオンボロ寮にいるんだゾ。でもアイツあんな風にカンジ悪いし、コレットの悪口ばっか言いまわってるんだゾ!
この前デュースに言ったら顔めっちゃ怖かったんだゾ....」
若干涙目になりながら震えるルピナスを見ると、まあ相当だったんだろうなということが分かる。
......ふぅん。悪口ね。
『....まぁ.....そうだな。俺の畑荒らしたりしたら....色々しようかな』
「畑?」
『植物園の一部を借りてんの。.....アロエが良く現れるとこの目の前を、ね』
アロエの済ました顔を見上げる。
「あー、まぁな。彼処は昼寝にゃ困らねぇしよ」
『お前のこと、結構トマトとかが気にしてるよ。畑荒らさないなら俺は良いけど....』
「植物の言葉がわかるのか?」
『まあ...ご機嫌かどうかくらいは簡単に分かる』
俺が植えたトマトは人の目線を気にするみたい。
「....で、どうする」
「?なんだ?」
アロエはルピナスの首の後ろを掴み、顔に近付ける。
「こちとら、お前のツレのせいで機嫌が悪いんだ。歯の1本も置いてけよ」
「ふな"ぁっ!!???」
ルピナスが滝のように汗をかいた次の瞬間、
「レオナさーん!」
誰かが、アロエを呼んだ。
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玲 - 腐ってくれ!存分に腐ってくれ! (2022年7月14日 19時) (レス) id: e40f15d94e (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - キングミカンさん» コメント感謝感激雨霰でございます! 申し訳ないです...すぐ修正致します、ご指摘ありがとうございました...! (2022年7月5日 7時) (レス) id: 12b41fccb0 (このIDを非表示/違反報告)
キングミカン(プロフ) - 初コメ失礼します。主人公の設定がとても面白いですね。植物に興奮しすぎて薬が必要ってもう笑うしかないっす。個性的で最高です。急な指摘で申し訳ないのですが、マレウスの一人称はオレではなく僕です。不愉快に感じたらごめんなさいm(_ _)m (2022年7月5日 3時) (レス) @page42 id: 96f79cb953 (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - 涙のサブさん» ぶりっ子監督生論破されてやんの乙〜wって本人がいたら言ってやりたいですね! (2022年6月22日 8時) (レス) id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - コレットくん薬はどうしたんですか?(学園長風) (2022年6月21日 19時) (レス) id: 7f6da98090 (このIDを非表示/違反報告)
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