【twst】壮絶な過去なんて無いんだが。

初めて聞く、 ページ19

『別に俺にとっちゃ美しさとかどうでもいいし。そんなの気にするくらいなら、植物でアートでも作るよ』








横に座ってきたジギタリスの方は見ず、もぐもぐとサラダを咀嚼する。









植物でのアートは少し興味ある。今度やってみよ。








「ホント好きねぇ。でも、ケアを怠るのはアタシが許さないわ。今度ウチに来なさい、アタシ直々にスキンケアしてあげる」








「あと、食事はバランス良く食べなさいよ」と説教じみたことを言われる。別に野菜の摂りすぎで死んだりはしないのに。








「....アンタのその包帯とかはまだとれないの？」








包帯....あぁ、顔とかについてるやつ。









『一応これ一回とれた。でもまた怪我したからまた暫くこのまんま』









持ち前の不幸体質ですね。うん。普通にやめてほしい。









だってこんなんじゃトゲとかある植物にさわると確定で顔か腕に切り傷できるし畑だと土に足とられてずっこけて首ゴキッてやられるし....はぁ。植物に触るのもままならないよ。まあ触るけど。









「ふぅん....アンタ、父親は今どうしてるの」









『いつも通り仕事。変わりはないよ』









「そう。......じゃ、今が一番安全なのね」









『なんか言った？』









「何も？」









....まあいいや。今は関係ないし。








「何度でも言うけど、アンタの父親はアタシの嫌いなヤツ。あんまりアンタが関わるとアタシもいつか会っちゃうかもしれないからやめなさいよ。」









『それ聞く度に思うけど、なんで俺がお父さんに関わるとジギタリスも関わるの。俺とジギタリスは別に一心同体とかそんな関係じゃないでしょ。ちっさいころ会ったことあるくらいで。』








ホントにそれだけ。子供の頃にお父さんの参加したパーティーにいて、少し話したくらい。あの頃から不幸体質はあったな。








.....怪我だらけ、性格の評判は悪いお父さん....笑わない俺.....









......もしかしてお父さんの評判下げてるの俺じゃね？虐待の勘違いされてね？









...........今度お父さんの好きなナポリタン作ってあげよう....申し訳ない。本当に申し訳ない。







虐待の勘違いは......まあ.......







............どうでもいいしほっとこ。








「なんでアタシが関わるかなんて決まってるでしょ。アンタはアタシに化粧される実験台。離れたらダメなのよ」







....何それ初めて聞いた。






　

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