＊あなざーすとーりー ページ11
ある日、齢5歳になった俺の代わり映えのなかった人生に彩りがもたらされたあの日。
いま考えると俺はあのとき、どうしようもない高揚感につつまれ、有頂天になっていた。
遊んでいた俺は、いつものようにヒーローごっこでヒーロー役をしていた。
この遊びにもそろそろ飽きてきたと感じたその時、
俺の手が爆発した。
「キャァァァァァ！」
そのへんでお人形遊びをしていた女子から耳障りな甲高い悲鳴が聞こえた。
その叫びに気づいたのか、Aがすごい勢いで駆け付けてきたんだ。
その時の俺は正直なところ、Aにベタ惚れだったのであの悲鳴を出した、もう顔すら覚えていない女子に感謝した、その1時だけ。
「これは個性じゃ無いかね？」
そう先生がAの前で言い放った時、Aはまるで知ってたかのように驚きを見せなかった。
その反応に俺は不満を持っていたが、その後Aが満面の笑みになることで、俺の機嫌はまた上昇した、同時に頬が紅潮するのを隠す様に周りの賞賛に耳を傾けた。
「勝己くんすごーい！」
「ぼくも早く個性出ないかなぁ」
出久の声に耳を傾け、賞賛の嵐に浸っていた俺、Aはどんな賞賛を俺にくれるのだろう、そう構えたが結局Aは
出久を慰めることしかしなかった。
思えばその時、出久に嫌悪感を抱き始めたのだろう。
しかしその後、Aにも個性らしきものが現れた。
「えーっ、Aちゃんの個性地味だねー」
と、さっき悲鳴を上げた女子がほざきやがったことで、俺の思考は怒りに染まった。
なんで、俺の幼馴染が？
俺の好きなやつが？
没個性なわけがないだろう？
怒りに任せ、そいつを爆破しようとしたその瞬間
「わたしのほうがすごいもん！」
それは、いつもどこか大人びていたあいつが初めて子供になった瞬間であり
おれの高揚感が押さえつけられた瞬間であった。
あいつの個性はオレより全然派手で、この世で一番偉いと思っていた俺の高揚感を片手で握りつぶした。
しかし、不思議と悪い気はせず、逆に
快感を感じた。
こいつが初めて子供になった瞬間が俺の個性の出現によるものだと考えると、快感がとまらず、俺は粗相をしそうになった。
あわてて我に返り、誰にも見られていないことに安堵しながらも
俺はその瞬間に、運命を感じた。
＊あなたは八つ、決意を抱いた。→←＊あなたは七つ、決意を抱いた。
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ミナミ - www.google .co (2022年12月1日 19時) (
レス) @page3 id: b8d484fa0a (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ - めちゃくちゃいい (2022年12月1日 19時) (レス) id: b8d484fa0a (このIDを非表示/違反報告)
たーきく - 完全に私の性癖ドストライクですありがとうございます (2019年12月22日 21時) (レス) id: 3ff10156e2 (このIDを非表示/違反報告)
アゲハ - アンテとヒロアカのコラボは初めてです!面白い! (2019年8月8日 11時) (レス) id: a8f6475c1b (このIDを非表示/違反報告)
しのめ - まさかウラツクでアンテの文字を見ることになるとは....是非とも作者様と語り合いたい、耐えきれずに続編を読む前にコメントを出してしまいました。すこ。まじで好きです！！頑張ってください！！！ (2019年8月7日 16時) (レス) id: 8447326019 (このIDを非表示/違反報告)
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