We won’t lose‼︎ (ページ14)

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平塚side

いきなり現れた黒のネコに俺は少し戸惑った

なんだけど、向こうはそんな気持ちとは対照的に

⁇「ねーねーねー！名前なぁに？俺黒田！みんなからくろちゃんって呼ばれてる！ねぇ、仲良くしようよ！」

とぐいぐい来る。

ネコと言うよりイヌみたい

くろちゃんって呼ばせてもらおうか…

平「俺は平塚翔馬。よろしく…」

明るく振る舞おうと思ったが、ずっと考えてた事で頭がいっぱいで無理だった。

くろちゃんにはすぐに怪しまれて

黒「なんか暗いけど…なんかあるの？悩みならなんでも聞くよ？」

と言われた。

正直悩んだけど、いってしまった方が楽かなと思い

全てくろちゃんに話した。

すると

黒「へー…でもさ､それってある意味愛情だよね？」

少し斜め上の意見にえっと声が出てしまった

黒「その子は、知ってほしくない事だから言いたくなかったんじゃない？人間界にはたくさんのことがあるらしいからね。楽しいこともあれば苦しいこともある。辛いことを知ったら悲しいよね。その子はひらつを守るために言わなかったんじゃないかな？」

平「でも…自分の飼い主…ご主人様みたいなものだから、そう言うことをあまり隠してほしくない気持ちもある……」

黒「誰にでも、知って欲しくないことってあるでしょ？ひらつにもあるかもしれないけど、それって知られたら嫌だよね？だから秘密があるって別にダメなことじゃないと思うんだ。知りたくなる気持ちはわからなくはないけど、ある程度の秘密ぐらいはあってもいいと思うんだ。」

あっ…確かに

そう思ってしまった。

俺にだって嫌なこと・聞きたくなかったことがあった。
無知の幸せってやつ？

でも聞いてよかったこともあった。それのおかげで今があるもん。

秘密は悪いことじゃないんだ。

確かに俺も知られたくないこととかはあるし

知りたいって気持ちはあるけど

聞いちゃダメなときもあるんだ。

するとどこか心にチクってした痛みが走ったような気がした。

間違いない、あの記憶だ。

この際、豊田くんぐらいにしか話したことなかったけど、

話そっかな

平「ねぇ…くろちゃん。ちょっと過去の話していい？」

黒「ん？全然構わないけど…。」

そう言われて俺は豊田くんに会うまでの話をした。