君に愛を教えたい黄緑桃青 (ページ13)

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藤井先生と小瀧看護師長と神山くんが

3人で飲みにいく2日前のお話…

「なぁ、藤井先生。おれ本当に一人暮らしできると思う？」

「う～ん…まぁ目見えないのはなぁ…」

中間は一人暮らしをする上で

藤井先生に不安を打ち明けていた。

「でも淳太は、身内もおらんからなぁ…」

「せやねん。どーしよー」

「あ、恋人とかおらんの？好きな人とか」

「…好きな人はおるよ。
やっぱり顔は分からへんけど…

優しい声で、少し高めの声でな？安心する。

あ、あと面白いし！」

「そっか…その人に言ってみたらどう？」

「え？…一緒に暮らしませんかって？」

「そう。一か八か、断られたら病院におればいいよ。」

「え～わかった！頑張るなぁー」

ポジティブ思考な中間は

普通の人間の思考ではあり得ないことでも

やってみようと思うらしい。

少しだけ早歩きで診察室を出て行った中間の

目は少しだけ輝いていた。

「……まさか、両想いとはなぁ～」

そんな藤井先生の声は中間には届いていなかったとか。