花束は君へ届く紫橙赤 (ページ15)

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【駅に来て】

いきなり会話の途中でそんな事をらいんで言われた。

駅に行ってみると、

紫色のリュックを背負った見慣れた姿があった

「は、濵ちゃんっ！」

「お、いたいた、久しぶり照史。」

感動からか、

嬉しさからか、

周りの目なんて気にする前に

濵ちゃんに飛びついた。

「お～う、元気にしとった？
その感じじゃあ、元気そうやね。よかった」

「寂しかった！どうしたん！いきなり！」

「はい、これ。」

「……え？」

差し出されたのはリンドウの花束だった。

「あ、ありがとう…」

「照史、リンドウの花言葉なんだか知ってるかぁ？」

そう聞かれ、少し前に図書館で調べた事を

思い出してみる。

「えっと…正義？あとは…誠実…やっけ？」

「まぁ、正解。

でもな、あともう１つあるねん。知ってる？」

首を横に降ると、

濵ちゃんはポッケから小さな箱を取り出した。

「もう１つの花言葉は、

悲しんでいるあなたを愛する。

…照史、今までごめん。でもこれからは、

一緒におろう。」

小さな箱の中には

少し紫がかった指輪が入っていた。