記憶 ページ26
*kiriyama*
熱が下がって点滴が外れた。
それやのに、スッキリという訳にはいかなかった。
当たり前か。
あんまり自分から思い出したくないんよなぁ…
気持ちのええ話やないしさ。
せやけど、PTSDを克服するには、無理にでも思い出して向き合うしかない。暴露療法って言うねんて。
�霤帖岷海辰董△匹ΔいΔ海箸任垢�…？」
桐山「あぁ、、情けない話なんやけどさ…。若い頃、ちょーっと無茶して、身体壊した事があってな？それが原因やないかって」
中間「…照史」
桐山「分かってるって…。まぁ、それがな？ただの体調不良だけで済めば良かったんやけどさ…､」
無意識に声が震える。
心の奥のずっと奥の方で眠ってた何かが動き出すような寒気。
無理矢理閉じ込めたパンドラの箱が開く音がして、ギュッと手を握りしめた。
いつもだったらここで手を差し伸べてくれる淳太くんは、ただ何も言わずに見守るだけ。
分かってる。自分で乗り越えなあかん事やって。
これが、淳太くんなりの優しさやって、分かってるよ。
桐山「たまたま、休みをもらった日と、担当してた子の、急変が重なってもうて、、、その子の親に罵倒された。…そりゃそうよな。自分の子供が苦しんでんのに、担当医は休んどったんやから。もう、すぐに担当外されたわ」
�霤帖屐弔叩�
桐山「その時によく似てたんやと思う。刺される前の感じとか、あのお父さんの圧とかが。ほとんど無意識やねんけどな？身体とか頭の深いところで覚えてんねやろなぁ」
思い出したくないのに、走馬灯みたいに蘇るあの時の記憶、景色、感情も、全部。
ナースステーション横の重症個室。
熱が下がりきらない身体に突き刺さる冷たい視線。
要らないと勢いよく手で払われてこぼれたコーヒーの匂い。
コーヒーがかかって火傷した左手の熱さ。
あぁ、だから左手が震えるんか、、、
なんて、他人事のように思ったりもした。
中間「それが、今回刺された事をきっかけにPTSDを引き起こした」
�霤帖屬修鵑福勅磴せ�の先生達なんて、みんな無茶苦茶な働き方するやないですか。よりによって、患者さん家族が過敏になりやすい小児の担当やったなんて」
桐山「よりによって、って。まぁ、、小児科を選んだのは俺なんやけどさ」
�霤帖屐弔─�小児科って…？へっ？」
ん？あぁ、そうか。
�陲舛磴鵑砲呂泙生世辰討悗鵑�ったわ。
桐山「これ、俺がまだ小児科医やった時の話。俺、元々小児科に居ったんよ」
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エミーリア(プロフ) - ふぇるさん» コメントありがとうございます！医療系のお話良いですよね〜！！リアルを追求するが故に更新が遅くなりがちですが、これからも読んで下さると嬉しいです！よろしくお願いします♪ (2023年2月8日 22時) (
レス) id: f671841eb7 (このIDを非表示/違反報告)
エミーリア(プロフ) - きのこの里さん» お返事遅くなってごめんなさい！コメントありがとうございます！今までのお話の中の伏線を思い出しながら、楽しんで頂けたらと思います！！これからもよろしくお願いします♪ (2023年2月8日 22時) (レス) id: f671841eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇる(プロフ) - 医療系のお話が好きで、一気読みさせてもらいました。とてもリアルな描写に一目惚れしました。これからも更新、頑張ってください！（語彙力の無さは気にしないでください。） (2023年1月29日 16時) (レス) id: 6e2686eef6 (このIDを非表示/違反報告)
きのこの里(プロフ) - 待ってました！更新楽しみにしてます！ (2023年1月19日 3時) (レス) @page1 id: c631ff88c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミーリア | 作成日時：2023年1月19日 2時
