隠しごと。 (ページ47)

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【北斗】

お風呂に入ってる最中、京本くんが抜けてから名前のことを高地から聞いた。

名前、か....。

自分のことを示す大事なもの、なんてどっかで聞いたことがある。

また、自分の名前を決めるのは親であり、自分ではない。

親が憎くて大嫌いな人でも、その親が決めた名前で生きていくしかない。

改名することも出来るけど、ほとんどの場合は却下。

認めてくれる確率はかなり低い。

きっと、親が好きな人は自分の名前に誇りがもてると思うけど、俺らの場合は....ね。

親が嫌いだから。

それでも、自分の名前を好きになるしかないんだ。

樹「北斗、何そんな難しい顔してるの？」

北斗「え？そうかな？」

樹「早くあがるよ。そのままだと、のぼせるよ。」

北斗「わかってるよ。」

俺は樹の後を追って、風呂から出た。