No.81 : 訂正 side M.Y. ページ34
*
晴陽は深呼吸をしてゆっくり立ち上がった。
両手に風を纏い、まるでそれは小さな台風のようで。
こんなことができたなんて知らなかった。
「晴陽……？」
観客席からざわめきが聞こえました。
小さな２つの台風。
これを一体何に使うつもりなのか。
私はいつでも攻撃されてもいいように盾を創造。
が、しかし次の瞬間。
──えっ！？
予想もしない事が起きました。
晴陽はそれを私に奮わず、自分に奮ったから。
水色の後ろ髪がバッサリと切り落とされた。
下の方で２つに結んでいた髪がボトリと落ちる。
──晴陽……
台風の風に消えるそれを見ながら、私はふと昔のことを思い出しました。
『こんな癖毛な髪嫌い。 私もモモちゃんみたいなサラサラが良かったよ』
『そうですか？ 私は晴陽のフワフワな髪大好きですわよ』
フワフワな、髪。
『まるでお空の雲みたいで、晴陽にピッタリなんだもの！』
そうでしたわね。
貴女の髪は、お空の雲のようでしたわね。
──晴陽、貴女やっと……！
ざわめきが一瞬で歓声に変わる。
観ている方の熱い気持ちを代弁するようにプレゼント・マイク先生の声が会場に響き渡った。
「自分の髪を切り落とすなんて、少年漫画でよく見るベタだけど熱いシーンが今ここに！！ こんな展開を待ってたんだろー！！ 俺もさイエア！！！」
けれど、あくまでここは戦場。
ここからは容赦いたしません！
涙が溜まった目を擦り、落ちた棒と盾を拾った。
「行きますわよ！！」
私は先手を“仕掛けた”つもりでした。
BZZ BZZ……
ですが、気が付かなかった。
切れかけの電灯のように光ったり消えたりを繰り返す雲の存在を。
「
晴陽が手を叩いた。
瞬時にゴムを創造るも、薄すぎたゴムでは絶縁しきれず破壊。
絶縁しきれなかった電気のせいで痺れた右手。
状況が不利すぎますわ。
麻痺した手を庇いながら一旦距離をとった。
ある物の分子構造を脳内から引っ張り出して創造させ、それを何本も創りスタジアムに固定する。
「八百万！ 場内に針のような物を指しているがこれは……！！？」
「“避雷針”だな。 コンクリの電気抵抗の低さを利用し、落雷を完全に封じる作戦か」
例外はもちろんありますが、自身を犠牲にしてまで落雷を落とすことはしないはず。
「これでひとまず対策を──！」
けど、私のピンチは変わらない。
.
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ネム(プロフ) - 50話の先制布告が先生布告になってますよ！ 頑張ってください！ (2018年1月26日 3時) (
レス) id: 26189ae388 (このIDを非表示/違反報告)
ぽしゃも。(プロフ) - シナチク@さん» 私の方こそお返事が遅れてしまい、申し訳ありません！ こちらこそ描いて下さって本当にありがとうございました！ 大切にします*(^o^)* (2017年1月8日 9時) (レス) id: 7443ae1f4f (このIDを非表示/違反報告)
シナチク@(プロフ) - 遅くなってすみません！イラスト載せて頂きありがとうございました！m(_ _)mドンっとイラストが目に入って来たのでビックリしました(笑)本当にありがとうございます！！今後とも仲良くしていただけると嬉しいです(´ω｀) (2017年1月5日 22時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
ぽしゃも。(プロフ) - 物部さん» 初めまして(^^) コメントありがとうございます。 久しぶりにコメントが来たのでとても嬉しいです。 お期待に添えるように精進していきたいと思います！！ (2016年12月29日 1時) (レス) id: 7443ae1f4f (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。面白いです！続き期待しています(^○^) (2016年12月28日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ししゃも。 | 作成日時：2016年12月8日 22時
