No.69 : “迷惑” ページ22
*
残り時間１分。
なのに私達は０ポイント。
このままじゃ最終種目に行くことなく終わっちゃう。
そんなの嫌！
あの人には絶対負けたくない！
焦りと気合で吹雪を起こし、固まった接着剤をガンガンに冷やす。
……よしっ！
「切島くん！ 今だよ踏ん張って！！」
「おう！ オラァァァ！！！」
切島くんが硬化した自身の足に力を入れると、接着剤はあっさりと彼の足から剥がれた。
「っしゃー！ 取れた！！ サンキュー雨霰！！」
自由になった切島くんの足。
瀬呂くんに「やるじゃん！」って褒められたけれど、生憎今はそれを素直に喜ぶ暇がない。
早くポイント取り返してトップ圏内に入らないと！
「待てえええ！！ 待てって！！」
切島くんの大声と共に腕がとても軽かった。
おかしく思って上を見ると、爆豪くんがまた騎馬から離れていた。
「勝手すなぁあ爆豪ーーーー！！！」
片手を上手く使って旋回し、相手に向かって飛び上がる。
「円場！！
「っしゃあ！！」
嫌味しか言わない騎手の人の指示で前騎馬の人が思いきり息を吸い、取り込んだ空気を思い切り吐き出した。
「でっ！」
すると爆豪くんが“何も無い”空中にぶつかった。
「ハハ！ 見えねー壁だ！ ざまァみろ！」
このままじゃまた爆豪くん落ちちゃう。
けれど爆豪くんは“見えない壁”を壊し、その向こう側の騎手に手を伸ばして何かを掴んでいた。
手が掴むものは、首にかけた２本のハチマキ。
「爆豪チーム２本奪取で３位に！！ この終盤で順位が変わりゆく！！」
これで私達は一気にトップ圏内。
と、その前に瀬呂くんが爆豪くんを回収。
「跳ぶ時は言えってば！！」
「心臓止まるかと思ったよ！！」
軽かった腕に重みがかかる。
これで通過は確実、きっとハプニングが起きない限り勝ちは決まるだろう。
そう思っていた。
正直もう喉がカラカラで、終わった後すぐに水飲まなきゃ本当に病院行きだ。
「まだだ！！！！」
「はあ！！？？」
けど、私達の騎手がそれで満足するわけがない。
.
No.70 : 完膚なき→←No.68 : コピー side E.K.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネム(プロフ) - 50話の先制布告が先生布告になってますよ！ 頑張ってください！ (2018年1月26日 3時) (
レス) id: 26189ae388 (このIDを非表示/違反報告)
ぽしゃも。(プロフ) - シナチク@さん» 私の方こそお返事が遅れてしまい、申し訳ありません！ こちらこそ描いて下さって本当にありがとうございました！ 大切にします*(^o^)* (2017年1月8日 9時) (レス) id: 7443ae1f4f (このIDを非表示/違反報告)
シナチク@(プロフ) - 遅くなってすみません！イラスト載せて頂きありがとうございました！m(_ _)mドンっとイラストが目に入って来たのでビックリしました(笑)本当にありがとうございます！！今後とも仲良くしていただけると嬉しいです(´ω｀) (2017年1月5日 22時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
ぽしゃも。(プロフ) - 物部さん» 初めまして(^^) コメントありがとうございます。 久しぶりにコメントが来たのでとても嬉しいです。 お期待に添えるように精進していきたいと思います！！ (2016年12月29日 1時) (レス) id: 7443ae1f4f (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。面白いです！続き期待しています(^○^) (2016年12月28日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ししゃも。 | 作成日時：2016年12月8日 22時
