We are You【短編集】 (ページ33)

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八乙女「…今日で皆出ていくのか」

　

光が見送りをしてくれる

有岡「いや〜、まさか光くんの見送りなんてね」

八乙女「一応看守長代理だからな。

…濵ちゃんと薮と一緒に頑張ってるけどよ」

重岡「ん〜、気持ちいいな」

神山「あれから何も無かったわけやしな」

濵田「流星、それは持っていけん」

藤井「じゃあ、これだけ」

小瀧「なんや、これ」

流星が持っていたのはなにかの本

藤井「高木の」

山田「高木の!?」

全員が反応した

知念「こんなの持ってたっけ…？」

全員で中身を見る

そこには高木が入ってきてからあの八日までのことが書かれていた

中島「日記だ…高木くんの日記だ」

薮「よく取っといたな」

藤井「おん、盗んだ」

有岡「窃盗」

俺は高木の日記を手に取る

伊野尾「流星…これ、貰ってもいい？」

藤井「おん、あげるために持ってきたから」

俺は日記を優しく、そして力強く握りしめた

高木が生きていた証拠はここにあるんだって

空を見上げると晴天

まるで俺たちの出所を高木が祝ってくれるかのように

伊野尾「…そういえば、なんで淳太は声が出せなくなったのかな」

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