厄災は今日も【三途春千夜】

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なんとなく動きやすそうなパーカーとスキニーに着替えて、春のバイクに乗り込む。



「離すなよ」


『ていうか離したら死ぬからやだ』


「確かに」





バイクを走らせること数十分、どこかの廃駐車場に着いた。




『うわもうこの時点でうるさい』


「抗争なんてんなもんだよ」


『よく耳平気だね』


「慣れたからな」




実はかなり前から喧嘩がどうやって起きるのか見てみたかった。

毎回春がストップをかけるので行くに行けなかったが、どうやら今回の敵は弱いらしく渋々承諾してくれた。





「あ！Aじゃん、なんでいるの？」


『春に連れてきてもらった』



喧嘩前にしては随分と余裕そうな表情のマイキーに鉢合わせする。

不良のメンタルがどうなっているのか知りたい。



「まあそりゃそうだろうな
　大丈夫なのか？」


『春の側にいるっていう制約つき』


「気を付けろよ
　もし怪我したら春千夜シメとくから言うんだぞ」


『シメられるのは可哀想だから言わないでおくね』


「はは
　相変わらずだな」


『そりゃどうも』

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