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 短い時間であれば立って歩けるようになり、一時帰宅を何度も繰り返したあと退院が許された。歩くにも横になるにも、更には座るのにも随分面倒をかけるのに、北斗くんは根気強くやってくれる。


 実家に戻るか、北斗くんの家に戻るか、知らないうちに両親と北斗くんの間で話し合われていたらしく、北斗くんの家に戻ることになった。実家周辺よりも坂道が少なく車椅子を押しやすいことや、通院が楽なこと、私の友達が多いことが決め手となったらしい。


 両親は付き合い始めた頃から北斗くんのことを「誠実そう」「話が面白い」「顔が綺麗」などと言って大層気に入っていたから、それも要因の一つだとは思う。でも、いくら北斗くんを信用しているからといって、北斗くんの負担を考えても法的な関係がない男の子に私のことを任せるのは如何なものかと少し思う。北斗くんのそばにいたいからと、その提案を受け入れた私も私だけど。


 母と北斗くんは頻繁に連絡をとっている。北斗くんは、今日のAはこんなことをして過ごしていました、と体調やリハビリ、家での様子に加えて私の写真を送っているらしい。翌日、北斗くんからこんな写真が、と母から送られてくるのでいつ撮っているのだろうと毎回驚く。一生懸命リハビリをしている写真なんかは本当に不細工な顔をしているので、写真フォルダから抹殺して欲しいぐらいなんだけど。



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設定タグ:sixtones , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:睡蓮 | 作成日時:2023年5月30日 1時

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