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夏の川は、陽の光を反射して、キラキラと輝いていた。
バシャバシャって音がして、聞こえた方向に目をやるとなんと彼が足を水浸しにしていた。
『Aも入り！めっちゃ気持ちいで！』
「っ、でも・・・」
『いいから！』
なんとなく恐る恐る水に足を浸すと、暑い体に気持ちいい冷たさが迫ってきた。
『んなっ！気持ちいいやろっ？』
「うん！」
バシャバシャと川の真ん中くらいまで入って行った。
と、
「きゃぁっ！」
彼に勢いよく水をかけられた。
「やったなぁぁぁ！！！
とりゃっ！」
『うわぁ！っちょかけすぎやて！』
「倍返しですぅ！」
『じゃあ俺はその倍やぁ！』
とかなんとか言いながら、多分、1時間くらい川で遊んでいた。
まるで、昔から仲の良い友達のように。
『はー、びしょびしょになってもうたな笑』
「だね笑」
『じゃあ一緒に抜け出すかぁ！』
いたずらっ子みたいな彼に頷き、びしょびしょのまま道を歩く。
平日だし、人通りも少ないんだけど、
たまに通行人から怪訝な目で見られるのはちょっと恥ずかしかった。
『なんか俺ら、ジロジロ見られてんな！』
と、嬉しそうに言う彼が隣にいるなら、
そんなのも気にしなくていいか、と思えた。
私は既に彼に心を奪われていた。
『なんか俺、歩いてたら乾いてもうた笑』
「え私も笑」
『ほなどうするー？この後』
「しげの行きたいところでいいよ」
『え〜ほなぁ、
あっ！そや！いいとこ連れてったる！』
「いいとこ・・・？」
『怪しいとこちゃうから！安心しとき！』
と勢いよく言う彼に連れて行かれたのは、
SNSで今話題の、パンケーキ屋さんだった。
「わぁぁ！！ここ気になってたの！」
『ほんま？！なら良かったぁ〜』
私が頼んだのは、大好きなチョコバナナ。
彼はシンプルにイチゴだった。
「ねぇねぇ見て見て！！
フワッフワ〜！！」
『ほんまや！雲よりふわふわやで！』
「んなわけあるか笑」
気付けば軽口を叩き合えるほど、仲が深まっていた。
会って1日でこんなに人と仲良くなったことなんて初めて。
きっと彼の明るさ故。
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作者名：まるえだまめいんげん | 作成日時：2023年2月26日 16時
