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肆拾捌話 ページ2

私達はバラバラに行動するのは悪手と判断し、三人で鬼の元へと急ぐ。

『彼の使う血鬼術は、どれも吸っただけで肺胞が壊死するものなの』


「つまり、呼吸を止めればいいのか?」


『だね、もちろん私も型を使って援護はするよ』


壱の型を乱発したら氷も溶けるだろうか?
ほぼ全ての属性攻撃を持つ幻天の呼吸の応用性の高さは、水の呼吸に相次ぐ。


となると、最初に私を潰しに来るのは当然の事か……


私は疲れにも似た溜息を吐き、彼と対峙した。




『こんばんは、今宵はいい月夜ですね』


毎度おなじみの挨拶をすると、童磨は目を見開く。


「わあ! 男の人の気配は分かったけど、君の気配は分からなかったよ!」


君凄いねぇ〜と称賛する童磨の足元には、たくさんの女性が倒れていた。


「A、斬るぞ」


お、おう………凄い殺気ですな……


「そうだ、コイツの話を聞く義理なんて無いんだからな」


「ひどいなぁ君達。俺はね? そこのAちゃんに用事があるんだよ?」


「誰がお前に渡すか」


以外に辛辣ですね、錆兎さん。


「俺はあの方からの命令で、Aちゃんを連れて行かないといけないんだ!」


「(誰がやるか)巫山戯るな」


あら、この推し達かっこいい…………


んーじゃなくて! 何見惚れている、この私ッ!?


ここは加勢しないといけない場面でしょーがっ!


『お生憎、私にはお館様という素晴らしき主がいますのでね?』


「そっか、それなら――――」


童磨がその扇子を開き、凍てつく血を散らした。


「―――――無理にでも連れていかないと、ね?」


その言葉と同時に、私達は一斉に型を繰り出した。









錆兎side



俺はただ、この戦いにおいて、アイツの足でまといだと思った。


あの鬼の持つ扇子から出される冷気を吸わない様に、Aは常に気にかけていた。


Aは治癒能力を持っている。だからこそ、怪我や凍傷承知の攻撃を仕掛けられる。


しかし、俺は攻撃のタイミングを見計らって義勇と連携技を出すので精一杯だ。


下手に動けば肺が使い物にならない。


だからこそ、俺達が動きやすいように、常にAは炎を繰り出す。


俺は男だ。守るべき愛する女に庇われてどうする……?


こんな所、師範に見つかれば速攻で平手打ちを食らうだろう。


アイツならば、こんな鬼、一人で斬れるのだろう。


「俺は、守られる存在ではないッ」


そう吠えれば、Aは驚いた表情をした。

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尊い - 続きが速く見たいです (2022年3月26日 23時) (レス) @page11 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 続きが気になるぅぅぅぅうぅぅう!!!!更新楽しみにしてます! (2022年3月18日 8時) (レス) @page11 id: 04c952a5b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わんフル | 作成日時:2022年2月22日 8時

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