【ヒロアカ】首を掻っ切れ２ (ページ8)

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何もこの学校の生徒だからってだけで
先生に個性の全てを教えるわけないじゃん。

誰しもひとつくらい、先生も知らない隠し技は持っておかないと。

傷口から蝶が生成される。
それが私の個性だけど、それだけじゃない。

ある程度深い傷を作れば、その傷口の周り全てが蝶に変化する。
そう、一度足を切り離して再生するのだ。

だから、こうすることで捕縛布から抜け出せる。
それが私の算段。
ただこれ、使うたびにめちゃめちゃ体力消耗するんだよね。

ざわざわと一度切り離された足と傷口が蝶によって再生されていく。
これでまた走れる。

流石に先生も、再生している途中で個性を消すことはできないでしょ？
だって今、先生が個性を消せば…私の足は再生せず、切り離されたまま。

ヒーローの卵の足を奪うような行為はしないよね。

「…なるほどな」

唖然としている先生の横を通り抜け、すぐそこにあった脱出ゲートを出る。
案外すんなり終わった期末の実技試験。

試験の一部を仲間に見られているとも知らずに_________

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教室に入ると、絶望したかのような顔で席についている四人。
あぁ…合格できなかったのか。

期末で不合格だった場合は学校で補習地獄…まぁあんな顔にもなるよね。

「おはよう」
「おはよう響香ちゃん」

席に着くと、響香ちゃんが挨拶をしてくれる。
なんだか少しよそよそしい雰囲気を感じ、不思議に思っていると
教室に相澤先生が入ってきた。

「おはよう。今回の期末テストだが…残念ながら赤点が出た。
　したがって、林間合宿は全員行きます」

どんでん返しにも程がある。
みんなのあの一瞬の絶望を返してあげて…

いやでも、みんなと林間学校一緒に行けるの楽しみだけど。

「そもそも林間合宿は強化合宿だ。
　赤点取った奴こそここで力をつけてもらわなきゃならん。
　合理的虚偽ってやつさ」

また出た合理的虚偽…
さすが雄英、またしてもしてやられた感が否めない。

っていうか、林間学校が強化合宿って…

「1週間の強化合宿…結構な大荷物になるね」
「じゃあじゃあ！みんなで買い物行こうよ！」