【ヒロアカ】首を掻っ切れ (ページ40)

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「まァ、どの道監督不行届で俺らは責任取らないとだしな」

困った顔でそう言うマニュアルさんに
私と飯田くんは「申し訳ありません」と頭を下げた。

そうだ、私たちはあくまで職業体験に来てるだけ。
こんなにも迷惑をかけたんだ、と落胆する。

「よし。…他人に迷惑かかる。わかったら二度とするなよ」

マニュアルさんは私の頭を撫で、そう言った。
その声はとても穏やかで、怒っていると言うか、心配されているように感じた。

「よろしくお願いします」

私たちはそう言って頭を下げた。
警察の方には事件の一部をもみ消す行為をさせてしまうのだ。
いくら向こうからの提案とは言っても、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

「大人のズルで君たちが受けていたであろう称賛の声はなくなってしまうが、
　せめて共に平和を守る人間として___

_________ありがとう」

面構さんはそう言って頭を下げた後、病室を出ていった。

_________
______
___

３人がいた部屋を出て、自分の部屋に戻ったあと、私は1人
ズーン、と言う効果音がつくほど落胆していた。

「兄にはどう説明しよう」
「また怒られる」

その心配もあったが、それ以上に

「…また、なにもできなかった…」

面構さんたちは、私たち4人を讃えてくれたけれど。
実際戦ったのも、危険を犯したのも…あの３人だけだった。
私はただ、動くなと言われたから動かず、ただじっと終わるのを待っていただけ。

挙げ句の果てには動くな、と言う約束を破り、気絶。
情けない。自分が恥ずかしい。

はぁ、とため息をつくと同時に、ドアに何かがぶつかる音がした。
聞き間違えかな、と思いつつもドアの近くへ行き、開けると

「急に押しかけてすまない。
　…少し、2人で話をしないか？」

ドアの前には飯田くんが立っていた。
改めて腕を見ると、両腕にギプスをはめ、肩から吊るされている。
ノックができないから、ぶつかったのか。

「どうぞ」

部屋の中に案内して、扉を閉める。