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次に目が覚めたのは、またしても病院。
起き上がって辺りを見渡そうにも頭が痛くて視界がぼやける。
ここは…
窓の外を見ると、「保須総合病院」と書かれていた。
そうか、ステインと交戦して…
歩ける程度に視界が回復して来たところで、ベッドから立ち上がる。
まだ少しフラフラするが、支障はなさそうだ。
この部屋は4人部屋のようだが、見る限り私以外の使用者はいないようだった。
部屋を出て、フラフラと隣の病室を見てみれば
「轟、緑谷、飯田」と見覚えのある字並びで、あぁと思った。
ノックすることも忘れ、勢い任せにドアを開く。
「蝶首さん！？」
３人は驚いて目を丸くした。
ベッドに座り、なにやら色々話し込んでいたようで、寝起きだという様子もない。
私が1番遅く起きたようだ。
「…おはよう？」
「もう昼だ」
「じゃあこんにちわ。元気？」
部屋に入り、ドアを閉め…
空いているベッドに腰かけた。
「…なにもできなくてごめんね」
私が俯いてそう呟くと、
またしても３人は目を点にして…狐に摘まれたような顔をした。
「助けに入ったのに、なにもできずに、最終的に気絶なんて」
情けない、とこぼすと
３人は慌てふためいたり声を荒げたりといろんな反応を見せた。
「無茶しすぎだ」「個性を使うなっていっただろ」
と、轟くん。
「そんなことない」「蝶首さんのおかげで助かった」
とデクくん。
2人して反対のこと言わないでよ…
その中、飯田くんだけは1人黙りこくっていた。
…え、怒ってる？
「…ありがとう」
そう、ぼそっと呟いて。
私がその言葉の意味を訊こうとすると、部屋にノックの音が響いた。
それと同時に私たちの体が強張る。
少しすると、警察のような服を着た人、グラントリノ、マニュアルさんが入ってくる。
話によると犬の顔をした方は保須の警察官の、面構さんというらしい。
「君たちがヒーロー殺しを仕留めた、雄英生徒だワンね」
面構さんは私たちを見てそう言った。
掛けたままで結構、と言われ…私たちは遠慮なく傷を労ることにした。
私たちが落ち着いたところで、面構さんが話始める。
ステインは火傷に骨折となかなかの重症で、今も入院しているとのこと。
それから面構さんは、神妙な面持ちになり
私たちも自然と聞く姿勢が整う。
「超常黎明期、警察は統率と規格を重要視し個性を武に用いない事とした」
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作者名：豆腐 | 作成日時：2021年11月25日 19時
