リナリア (ページ29)

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あの後少しお喋りしたあと、すぐに帰った颯ちゃん。

私もお風呂に入るやらなんやらしてもう寝るだけの状態。

ふとスマホに目を向けると一件の通知が。

織山電話できる?

Aうん、できるよ

できると返した数秒後に電話がかかってくる。

尚大 " 今日はまじでごめん。 "

　 " ううん、気にしてないよ。 "

尚大 " そっか、A？俺さ、 "

　 " ん？ "

尚大 " 黒ちゃんがAに嘘コクしたとき。

俺とうっちーはお前の気持ち知ってたじゃん？

だから必死に止めたんだよ、2人とも。

だけど黒ちゃん、楽しんでて聞かなくてさ。

しかも違う女の子にも嘘コクしまくってたんだ。 "

　 " うん、知ってるよ。みんなから聞いた。

光輝に嘘コクされたって。 "

尚大 " 知ってたんだ。

でも俺が言いたいのはそのあと。

今だから言うんだけどさ、

俺とうっちーとAの3人で小さい頃から一緒にいたのに、俺のことは避けて、うっちーにだけ助け求めて泣きついてたときは正直傷ついた。

あれ、俺はAに信用されてなかったんだって。

俺はAとうっちー2人のおまけだったんだって。

そこからうっちーとも距離ができて、Aと全く話さなくなって正直寂しかった。

やっぱり俺、Aと仲良くしたい。

前みたいに戻りたい。 "

　 " 素直に言ってくれてありがとう。

ごめんね、尚大のこと傷つけてたんだね。

それにすら気づかなかった。ほんとにごめんね。 "

尚大 " いや謝ってほしいわけじゃないんだけど、、、 "

　 " 私も尚大と仲良くしたい。

光輝と一緒にいる人、みんな信用できなくて、怖かったの。

尚大だけじゃなくて、颯ちゃんのことも最初はすごく怖かった。

けど颯ちゃんね？その日に家まで謝りきてくれたんだ。

ごめん、黒ちゃんと一緒にいた、その場にいたのに止められなかった、Aのこと傷つけちゃった、ごめん、って。

でも尚大も止めてくれてたんだね、ありがとう。

また前みたいに3人で遊んだりしよーよ。 "

尚大 " うん、ありがとう。

ゆっくりでいいから徐々に仲良くなろーな。

じゃあ切るわ、どうせお前のことだから黒ちゃんにも電話するんだろ？ "

　 " さっすが尚大。正解。 "

尚大 " ふはっ、笑じゃあまたな。 "

　 " うん、ばいばい！ "

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