待って、なんて煽んないで【狗巻棘】

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野「え、可愛いじゃん。意外と似合ってるわよ」


「ほ、ほんとに？でもこんな、
足出ちゃう服装あんまりしたことないし」


花「何事もチャレンジ！私も似合うと思うけどな」


「そうかなぁ？」









普段ジーパンや体型の隠れるワンピースばかり着てるから、
こんな膝上のスカートやくびれがわかるようなピチッとした服を着るなんて今まで縁がなかった。




こういう服装も嫌いではないけど…私には似合わない気がして。




だけど2人が選んでくれて似合うとまで言ってくれたから、たまにはこういうのも挑戦してみようかなって思えた。









野「可愛いって言ってもらえるといいわね」


「え、え！？」


野「で、何悩んでんの？てか伏黒より先に私たちに言ってよね。
なんかイラつく、伏黒に。」


「えっと……ごめんね？」


花「最近Aちゃんの元気がないって野薔薇ちゃんうるさかったんだよ？


「そうだったんだ…」


野「そこわざわざ言わなくていいだろ！」


花「ふふ、まぁまぁ」









そっか、2人とも私の事を心配してくれて…
なんか、申し訳ないな。









棘くんのことを話すと、2人とも、なるほどねぇと思い当たる節でもあるかのように相槌を打つ。





え、何がなるほどなの？
まさか分からないの私だけだったり？





目をぱちくりとすると、2人して笑ってる。









野「いや、……じゃぁ尚更、
その服で先輩に会うべきだわ」


「え、なんで今の話からそうなるの！？」


花「大丈夫、Aちゃんは狗巻くんに嫌われてる訳では無いよ、その服を着て存分に愛されておいで」


「ぜんっぜん話が見えないですよ！？」









はてなマークが飛び散る私を2人は顔を見合せながら意味ありげに笑ってる。いや、意味がわからぬ。





まぁまぁと宥められながらそのままお店を出る。
何がまぁまぁなの？？
分かったような反応をしたにも関わらず何も教えてくれない2人に私は更に頭を抱えるしか無かった。

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