届け、あたしの歌（10-6） ページ40
「「でしょでしょ！？！？！？」」
微笑みが満面の笑みに移り変わると同時に、バンドメンバーの演奏が合流する。
四人ともすごく楽しそうで、ステージ上からでも生き生きとした笑顔がハッキリと見える。
混ぜメンのみんなもみんないい笑顔。
とりっぴぃとバケゆかがぴっとりとくっ付きながらあたしたちに向けて声援を送り、こいろちゃんはぴょんぴょんと元気に飛び跳ねて、にどみととりなんさんは優しく見守るようにライブを見つめて、愛ゴリと九ちゃんとなな湖はどっからかサイリウムを持ち出して来た。
観客たちもすっかりと正気を取り戻して、赤と黄色のサイリウムをリズムに合わせて振り回す。
あぁ、懐かしい。この世界に来てからこんな風に全力で歌うことなんてなかった。
こんな風に観客がいて、一緒に歌う仲間がいて、盛り上がって燃え上がってはじけて、みんなで一丸になって楽しんで。
今、隣でﾀﾗﾁｵが歌ってる。
そのことをハモる度に思い出す。
炭酸のように胸が踊って、幸せな気持ちでいっぱいいっぱいになる。
「ねぇ、ﾀﾗﾁｵ」
間奏の間にマイクを外して、汗の垂れるﾀﾗﾁｵの顔を見る。
「あたし、ﾀﾗﾁｵに会えて良かった」
一緒に歌えて幸せだって、本気で思えた。
少しだけ驚いたように目を丸くしたアイツは、次の瞬間にぱっと花が咲くように笑って、
「俺も！！」
そう、叫んだ。
＊
「いやーーすごかったよmegaちゃん！最高だった！！」
「いろ、タッチンと一緒に『ちがう！』歌った時がねーー、一番楽しかったよ！！！」
ライブを終えて二人でみんなの元へ戻ると、みんなは興奮した様子で口々に感想を述べていく。
観客たちもみんな満ち足りた笑顔で、まだキャイキャイと騒ぎ立ててお祭り騒ぎ。
はじめ訪れたときとは真逆の光景だった。
「ﾀﾗﾁｵ……戻ってくれてよかった」
「王都側に付くって言った時すげーびっくりしたんだからな！？」
ﾀﾗﾁｵが来るなり混ぜメンたちを掻き分けるようにして押し寄せるつこにゃとカフェイン。
あたしの隣で、軍服姿のﾀﾗﾁｵは少し眉を下げて微笑むと、「ごめん」と呟いた。
「とりあえず、戻ってよかったなmegaちゃん」
「と、とりなんさん……」
なにやらとてもにやけたとりなん先生が、あたしの頭をぽふぽふと撫でる。
さすがにこの歳で甘やかされるようなことをされると、うわキツじゃ済まされないような羞恥に襲われる。
てか先生だってあたしとそんなに身長変わんなゲフンゲフンなんでもないです。
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あんぴーなっつ(プロフ) - かおりのさん» コメントありがとうございます！琵琶ちゃぷの話はかなり気合入れたので、感動していただけて嬉しいです！閲覧ありがとうございました(*´ω`*) (2019年9月15日 22時) (
レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
かおりの - めっちゃ面白いです!琵琶ちゃぷの所すごい泣けました！全然ゆっくりでいいので更新頑張って下さい！ (2019年9月14日 22時) (レス) id: a7a49677e4 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - ネコさん» コメントありがとうございます！楽しく読んでいただけて私も嬉しいです！閲覧ありがとうございました(^ω^) (2019年7月16日 16時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - 毎回ストーリーにドキドキしちゃってます！www更新頑張ってください！ (2019年7月15日 21時) (レス) id: ab4778a323 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - すぷらさん» わっ！コメントありがとうございます！mzmn界隈で見たことのある方から感想いただけて嬉しいです！これからも頑張ります(*´ω`*) (2019年5月27日 14時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんぴーなっつ x他1人 | 作成日時：2019年3月18日 17時
